2018 Fiscal Year Annual Research Report
eラーニングにおける教授者映像の理解促進効果―共感を軸とした心理実験的研究―
Project/Area Number |
16H03073
|
Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
島田 英昭 信州大学, 学術研究院教育学系, 准教授 (20467195)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島田 和典 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (50465861)
水口 崇 信州大学, 学術研究院教育学系, 准教授 (60412946)
村松 浩幸 信州大学, 学術研究院教育学系, 教授 (80378281)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 教育系心理学 / 共感 / eラーニング |
Outline of Annual Research Achievements |
2017年度の成果について、国際会議(ICCE2018)において発表した。 新たに以下の知見を得た。第1に、大学授業を対象に、eラーニング映像において教授者映像の有無を選択できる状況を設定し、視聴のログを解析することで、教授者映像がある映像が好まれることを明らかにした。この結果は、国際会議(ICPS2019)において発表した。また、この研究に残された実験統制上の問題について追試を行い、データ取得をした。現在データ分析を待ちながら、追加データを取得している。第2に、ICCS2017において発表した研究を発展させた実験を実施した。実験統制上の問題を、モザイク様に教授者映像を分割して再構成する手続きにより解決し、データを取得した。現在、当初予定のサンプルサイズを確保するためのデータ追加を行っている。第3に、eラーニング教材における教授者映像の有無と共感、教材に対する好みの関係について、ウェブ調査を実施した。その結果、教授者映像の有無と好みに関する関係はみられなかったが、共感と好みに関する関係はみられた。この結果は、2019年度内に学会発表を行う予定である。 関連研究として、以下を行った。第1に、本研究のデータ解析に必須な統計的仮説検定への問題に対応するために、関連情報を調査し、知能と情報(日本知能情報ファジィ学会誌)の解説論文としてまとめた。第2に、教授者映像と共感に関連して、アバターやロボットへの共感が新たな問題として浮かび上がったことから、関連研究を調査し、実験への落とし込みに関する試行を行った。その他、共感・教材・eラーニングに関する研究発表・企画を、日本デジタル教科書学会第7回年次大会、日本教育心理学会第60回総会、日本認知科学会第35回大会・日本認知心理学会第16回大会、日本心理学会第82回大会、日本発達心理学会第30回大会において行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2017年度に課題として残された共感変数の扱いについて、ウェブ実験により実現することができた。これまでのアイトラッキングを用いた研究と合わせ、おおむね計画通りに研究が進んでいる。
|
Strategy for Future Research Activity |
最終年度では、これまでに成果を挙げているアイトラッカーによる実験と視聴ログによる実験を継続する予定である。また、これらの成果を学会・論文誌等で公開する予定である。なお、研究実績の概要に記載のウェブ実験において、これまでに得られている教授者映像の効果を追試することができなかった。この原因について、年度内に可能な範囲で検討する予定である。
|
Research Products
(6 results)