2017 Fiscal Year Annual Research Report
Optimization problems with time and it's applications on networks.
Project/Area Number |
16H03118
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
繁野 麻衣子 筑波大学, システム情報系, 教授 (40272687)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八森 正泰 筑波大学, システム情報系, 准教授 (00344862)
安東 弘泰 筑波大学, システム情報系, 准教授 (20553770)
佐野 良夫 筑波大学, システム情報系, 准教授 (20650261)
小林 佑輔 筑波大学, システム情報系, 准教授 (40581591)
吉瀬 章子 筑波大学, システム情報系, 教授 (50234472)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | ネットワーク / 最適化理論 / アルゴリズム / 数理工学 |
Outline of Annual Research Achievements |
ネットワーク上の時間軸をもった個々の最適化問題に対する高速アルゴリズムの開発とモデル分析をおこなった.ネットワーク資源配分問題に関しては,エラスティック光ネットワーク上で需要を効率よく収容するための最適化問題を緩和して解くことで,高速に最適解が得られることを示した.また,交通ネットワーク上での会員制タクシーの時間指定のある乗客の割当問題に対して,配送計画問題の一種ではあるが時間設定が厳密であることにより問題が解きやすくなり実データの規模に十分耐えうるアルゴリズムを示した.さらに,乗合タクシーの乗客の割当とタクシー走行ルートの決定においても,時間軸の扱いにより,簡素なモデルになり,また,目的地を一つに設定することでヒューリスティックアルゴリズムが効果的であることを示した.さらに,時間とともに情報が伝播するモデルでの競合ゲームにおいて,ネットワークを限定することでナッシュ均衡の存在性を示し,公表の準備段階にある.また,ネットワームの向きづけに関する最適化問題,ネットワーク上のサーバ配置に関する最適化問題,時空間ネットワークを用いたモビリティシェアリング問題など個々の問題に対するアルゴリズム開発を行った. 時間軸要素に着目したオンラインアルゴリズムでは,少し先の状況を可能な範囲で意思決定に取り入れることによりスケジュール結果がより好ましくなることを示した.また,実問題では非常に複雑なモデルを簡素化して,スケジューリング結果に影響を及ぼす要素を抽出することを試みた.これらにより,時間とともに変化する状況への対応についての指針を得た.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
時間軸をもつネットワーク上の最適化問題や,時間軸の特徴をとらえるためのオンラインアルゴリズムの挙動解析などは順調に行い,学会発表を通して情報発信をしてきた.一方で,通過時間を考慮した動的流問題に関しては,与えられた流量を最速で流す方法を探す最適化問題に対して,これまで知られている非対称的な性質を整理したが,高速アルゴリズムの開発には至っておらず,今後の課題となっている.
|
Strategy for Future Research Activity |
今後も継続して3つの課題を並行して行う. 【1】 時間軸をもつネットワーク最適化の個別の問題に対する高速アルゴリズムの開発とモデル分析 【2】 時間軸をもつネットワーク最適化問題に対するアルゴリズム開発から得られた知見を基にしたアルゴリズム構築技術の確立と一般化 【3】 実データを用いた社会問題におけるデータ分析へのネットワーク最適化アプローチの適用 特に,【1】【3】を重点的に遂行する.
|