2018 Fiscal Year Annual Research Report
High-order reward punishment systems solves social dilemmas
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16H03120
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鳥海 不二夫 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (30377775)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋山 英三 筑波大学, システム情報系, 教授 (40317300)
岡田 勇 創価大学, 経営学部, 准教授 (60323888)
山本 仁志 立正大学, 経営学部, 教授 (70328574)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 公共財ゲーム / 高次報酬懲罰系 / 社会的ジレンマ / ソーシャルメディア |
Outline of Annual Research Achievements |
高次報酬系において,報酬とメタ報酬とのリンクが存在しない場合にも協調が実現するための条件を明らかにした.また,高次報酬系において心理的報酬に加え金銭的報酬が与えられる場合において,金銭的報酬の存在する社会が受け入れられない条件が存在することを示した. 報酬と懲罰に対する人間の認知の歪みを検証するために被験者実験をおこない,他者のサンクション行動に対する信念の効果が協力行動に及ぼす影響を明らかにした.更にはプロスペクト理論的な認知の歪みを持つ個人を想定した数理モデルを用いて,1次の懲罰しか存在しない環境でも2次ジレンマが発生せずに協力が安定することを解析的に明らかにした.これらの成果を俯瞰し社会的ジレンマ環境における協力の進化に関するレビュー論文を2編出版した. 囚人ジレンマにおける個人的利益と社会的利益の間のせめぎ合い,及び,自動車の手動/自動運転時の道徳的利益と功利論的利益の間のせめぎ合いが心的葛藤の増大,さらに,行動様式の変動に与える影響を分析した.この結果はHICSS2019 にて報告している.また,相互扶助ゲームにおける進化シミュレーションでの分析では,協力行動の進化を促す新たなメカニズムの提案を行った.この結果は,JAWS2018にて優秀論文賞を受賞している. 高次報酬懲罰系における社会的ジレンマの理論モデルを解析するため,私的評価環境における解析手法を開発した.これにより公的評価環境との比較を理論的な側面から厳密に行えることが可能になった.また被験者実験を行い,特定の規範が人間において観察されるかどうかを検証した.その結果,理論モデルが予測した規範について実証的に確認することができた.これらの成果はともに論文化され公表された.
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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