2016 Fiscal Year Annual Research Report
橋梁長寿命化のためのワイヤ移動式汎用点検ロボットの開発
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16H03138
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| Research Institution | Hachinohe Institute of Technology |
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Principal Investigator |
長谷川 明 八戸工業大学, 大学院工学研究科, 教授 (20105547)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 公俊 信州大学, 学術研究院工学系, 助教 (00521254)
梅本 和希 神奈川大学, 工学部, 助教 (10734428)
金子 賢治 八戸工業大学, 大学院工学研究科, 教授 (30333834)
安部 信行 八戸工業大学, 感性デザイン学部, 准教授 (30433478)
迫井 裕樹 八戸工業大学, 大学院工学研究科, 准教授 (30453294)
藤澤 隆介 八戸工業大学, 工学部, 講師 (40550554)
田中 基康 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 助教 (50633442)
佐藤 徳孝 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (60574374)
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| Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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| Keywords | 診断・回生・維持管理 / ロボティクス / インフラ長寿命化 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
申請者らは平成26，27年度に8本のワイヤによってロボットプラットホームを橋桁下面に吊る方式の点検ロボットシステムを開発してきた． 本研究において，平成28年度は，橋梁点検における1)橋脚のコンクリート壁面のクラックを点検するロボットシステムの開発，2)塩分浸透を生じたコンクリートの洗浄による除塩効果，3)コンクリート劣化状況と打音解析の検討
に焦点を当て研究を推進した．
1)では，橋脚へウィンチボックス2機を設置し，点検プラットホームを懸架する方式とし，平成28年11月に大学内の鉛直壁面において試験運転を実施し，12月19日に八戸市八戸大橋にて実証試験を実施した．これにより，実用化に向けての性能評価・改善点の抽出などの知見を得た．
2)では，塩分を浸透させたコンクリートを対象にマイクロバブル水と高圧水を用いて複数の条件で洗浄実験を行った．その結果として，ロボットに登載するのに適した洗浄水の条件を確認できた．
3)では、無響室にて、凍害（内部損傷／スケーリング）の劣化を生じたコンクリートの供試体に対して打音分析を行った．また、ロボットに打音装置を搭載して実験する場合の検討を行った．
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
各研究内容について，以下のような成果が得られており，概ね計画の通り順調に進展している．
1)高橋脚のコンクリート壁面のクラックを点検するロボットシステムの開発：橋脚点検に特化したロボットシステムの研究開発を行い，ロボットの位置姿勢を保つため2つのウィンチを搭載したウィンチボックスを2つ橋脚へ設置した．撮影したクラック画像から画像処理によるクラック幅の自動推定を行い，最小0.1mm幅のクラックを自動診断することに成功した．八戸市八戸大橋において実証試験を実施し，点検ロボットシステムの性能を実験的に検証できた．
2)塩分浸透を生じたコンクリートの洗浄による除塩効果：NaCl溶液をコンクリートへ浸透させ，高圧水，バブル水の2つの異なる条件で洗浄実験を実施，洗浄後に勝算銀を用いた電位差滴定により全塩化物イオン濃度を算出した．その結果，その結果，コンクリート深部の塩化物が表層に引き出されることを発見した．
3)凍害（内部損傷／スケーリング）の劣化を生じたコンクリート供試体への打音分析と打音解析手法の検討：凍結融解を繰り返し行い、劣化防止剤を塗布した18種類のコンクリート供試体について2つの異なる条件で打音分析を実施した．その結果，コンクリートの劣化の違いによって周波数特性のピークにも差異が生じることを確認できた．ロボットに打音解析装置を組み込むための検討を行い、一定の可能性を確認した．
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| Strategy for Future Research Activity |
・塩分浸透コンクリートの洗浄に必要な水量，水圧と塩分量の時系列解析
・打音診断に必要な解析装置の試行実験と様々な条件下によるコンクリート劣化に関する打音分析の継続実験
・ロボットシステムの改善，洗浄，打音検査，簡易修繕機能の実装
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Research Products
(1 results)
