2017 Fiscal Year Annual Research Report
触知案内図の表示法の規格に求められる人の皮膚感覚特性に基づく表示法の確立
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16H03213
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
藤本 浩志 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (60209103)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土井 幸輝 独立行政法人国立特別支援教育総合研究所, 情報・支援部, 主任研究員 (10409667)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 触知案内図 / 表示法 / 規格 / 皮膚感覚特性 |
Outline of Annual Research Achievements |
我が国では中途視覚障害者が年1万人ずつ増えていることから視覚障害者への情報保障の充実が急務である.こうした状況に対して,最近,視覚障害者が触って空間情報を入手することが可能な触知案内図が公共施設の敷地案内図等として普及しつつある.こうした触知案内図が普及しつつある背景には,高齢者及び障害のある人々のニーズに対応した規格作成配慮指針(ISO/IECガイド71)に基づいて制定された触知案内図の表示法に関する日本工業規格(JIST0922)が関係している.しかし,ヒトの触知覚特性に基づいた触知案内図の表示法を明らかにするために,触知案内図の触読性に関する客観的な実証データは不足している.本研究では,ヒトの触知覚特性に基づいた触読し易い触知案内図の表示法を明らかにするために,触知案内図の触読性に関する客観的な実証データを収集することにした.具体的には,触知案内図の触読性に大きな影響を及ぼす線に着目し,中途視覚障害者を想定した晴眼者を対象とした線の識別容易性評価実験を行った.加えて,被験者群として視覚障害者を対象とした線の識別容易性評価実験を行った.そして,これらの結果を踏まえ触知案内図の試作とその触読性評価実験を実施する準備を行った.なお,次年度は,研究班チームで新たなテーマとして挙がった触察方法に着目し,触察方法と触図の線の角度弁別の関係が明らかになれば,ヒトの触覚特性を踏まえた触察指導が可能となるため,触察方法が二直線が成す角の弁別特性に及ぼす影響を評価する予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2年目に行うべき研究計画に基づいて順調に進めることができている.具体的には,中途視覚障害者を想定した晴眼者を対象とした線の識別容易性評価実験や被験者群として視覚障害者を対象とした線の識別容易性評価実験を計画通り進めることができた.
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Strategy for Future Research Activity |
研究チームとの連携をこれまで通り密にして,最終年度の研究計画に基づいて計画的に研究を推進していきたい.
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