2017 Fiscal Year Annual Research Report
近現代社会運動の国境を越えた相互作用に関する思想史的研究
Project/Area Number |
16H03363
|
Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
田中 ひかる 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (00272774)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関口 寛 四国大学, 経営情報学部, 准教授 (20323909)
崎山 直樹 千葉大学, 国際教養学部, 講師 (10513088)
竹本 真希子 広島市立大学, 付置研究所, 准教授 (50398715)
阿部 小涼 琉球大学, 法文学部, 教授 (00292722)
ヤン マニュエル 早稲田大学, 地域・地域間研究機構, 次席研究員 (20755756)
篠田 徹 早稲田大学, 社会科学総合学術院, 教授 (60196392)
山口 守 日本大学, 文理学部, 教授 (70210375)
山本 明代 名古屋市立大学, 大学院人間文化研究科, 教授 (70363950)
櫻田 和也 大阪市立大学, 大学院文学研究科, 都市文化研究センター研究員 (70555325)
梅森 直之 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (80213502)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 社会運動 / 近現代 / 思想 / 相互作用 / トランスナショナル |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、(1)これまでの研究の中間報告として位置づけられる論文集『社会運動のグローバル・ヒストリー』(2018年春刊行予定)の執筆・編集、(2)それを踏まえた上での次年度における学会報告、(3)研究全体に関わる調査と史資料の収集・分析、研究成果の公表を中心にして研究を進めてきた。7月9日には日本大学で第一回研究会を開催し、(1)に関わっては、刊行前の最終段階での内容に関する意見交換をするなど調整を行った。また、研究分担者関口寛氏による本科研に関わる研究発表があり、社会運動と社会に支配的なイデオロギー・言説との対応・影響関係に関して新たな知見を得るとともに、この問題に関する議論を通じて、このテーマをさらにグローバルに適用できる可能性について想定できるようになった。以上の報告と議論を踏まえて、次年度の学会報告全体の趣旨やテーマに関して議論を行い、基本的な方向性を決定した。この決定を受けて、研究代表者田中ひかるは報告テーマを具体化する作業として文献の収集と分析を実施した結果、社会運動の国境を越えた「拡散」に論点を絞った学会報告を行うことを提案し、了承された。以上の経過を経て、12月23日は日本大学で第二回研究会を開催し、研究代表者田中ひかるにより「拡散」に関する研究の現状と課題に関する報告があり、これに関する討議を行った結果、次年度の学会報告のテーマを「拡散」とすることと並び、趣旨説明、報告者、コメンテーターについて確定し、次年度のスケジュールを決定した。8月には研究全体に関わる調査を研究分担者篠田徹がアメリカ・ボストンで、11月に研究代表者田中ひかるがロンドンで、2018年3月に研究分担者竹本真希子がオスロ、ロンドンで、それぞれ調査・資料収集・聞き取り等を実施した。さらに2018年3月には研究分担者崎山直樹がダブリンで学会報告を行った
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究全体の中間報告としての書籍の完成を優先させたことで、ゲストスピーカーの招聘、シンポジウム開催、学会報告が次年度実施になったが、それに相応する個別の業績が公表され、次年度における活動の基盤整備がなされたため、当初の計画は概ね順調に進展していると評価できる。
|
Strategy for Future Research Activity |
今年度10月に学会報告を行うため、それに向けて各自の研究を進展させる。他方、計画通り、本調査を実施し、その成果の一部を学会報告に反映させ、それぞれの地域別の研究領域ごとで整理する。さらにそれら領域ごとの研究を、学会報告後に統合する作業を進める。
|