2016 Fiscal Year Annual Research Report
「方向接辞」からみたチベット・ビルマ語系言語の諸相
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16H03414
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
荒川 慎太郎 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 准教授 (10361734)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白井 聡子 麗澤大学, 研究センター, 研究員 (70372555)
倉部 慶太 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 研究員 (80767682)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 言語学 / チベット・ビルマ語派 / 方向接辞 / 西夏語 |
Outline of Annual Research Achievements |
チベット・ビルマ語派に属する諸言語には、動詞に「方向接辞」が付加されて、動作の方向を表すという現象が見られる。本研究の目的は、チベット・ビルマ語派に属する新旧各言語の研究者が共同で、方向接辞の機能と類型を比較考察し、同語派の史的変遷の一端を明らかにすることである。初年度は、各メンバーの個別研究を中心に開始するが、メンバー間における問題意識の共有、基本的な言語現象の確認、年次ごとの研究計画の確認も行うことを予定しており、おおむねそれらを実施した。 2016年7月に、東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所(以下、東外大AA研)にて、スタートアップミーティングも兼ねた研究会を開催し、各言語の研究者が自身の専門とする言語の方向接辞を用例とともに紹介し、総合討議を通して問題意識の共有を図った。 2017年1月には、当初の計画にはなかったものの、海外の著名なチベット・ビルマ語系言語の研究者(ロンドン大学SOASネタン・ヒル博士)が訪日したのに合わせ、国際ワークショップを東外大AA研にて開催した。本課題の主要なメンバーが英語で報告を行い、ヒル博士からコメントをもらうなどして、国際的な研究状況における本課題遂行の位置づけを確認した。 研究会、国際ワークショップにおいて、各人の調査計画を確認し、調査項目を策定した。加えて、2017年度に計画している、日本言語学会大会ワークショップ応募に向けて、内容を検討し、発表者の選定を行った。 研究代表者、研究分担者、連携協力者がそれぞれの言語の調査地に赴き、それぞれの言語における方向接辞の考察と用例の取集にも努めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画にはなかった国際ワークショップを行えたことは、本課題にとって意義のあるものであった。 メンバーの個人的な事情で、当初想定した調査渡航が行えなかったり、調査期間を短縮することになった点が惜しまれるものの、課題は全体としてはおおむね順調に進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
メンバーの都合がつかなかったため、2017年度前半に応募するはずだった「日本言語学会ワークショップ」への応募を後半に延期した。 2017年度前半はその準備期間にあてることとした。
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Research Products
(11 results)
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[Journal Article] Jinghpaw2017
Author(s)
Keita Kurabe
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Journal Title
The Sino-Tibetan Languages (2nd Edition)
Volume: -
Pages: 993-1010
Int'l Joint Research
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