2019 Fiscal Year Annual Research Report
Kirishitan Culture during the Ban on Christianity in Japan
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16H03514
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Research Institution | Nagasaki Junshin Catholic University |
Principal Investigator |
浅野 ひとみ 長崎純心大学, 人文学部, 教授 (20331035)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 優生 大分県立歴史博物館, 大分県立歴史博物館, 学芸員 (60636439)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | キリシタン / メダル / 金属 / 信仰具 |
Outline of Annual Research Achievements |
4月に浅野はスペイン・タイプ・プラケットの調査のためにロンドンへ赴き、大英博物館等で実作調査、大英図書館等で文献調査を行った。6月に東京藝術大学での文化財科学会で大浦天主堂所蔵作品に関するポスター発表を行い、その折に、文化財修復スタジオにおいて、文化財科学専門の石川優生(共同研究者)他とともに、顔料についての研究会を行った。8月は、外部専門家を招き、江角会館(長崎)で南蛮屏風についての講演会を行い、石川も参加した。その際に、ルイス・フロイスの著作にも触れられており、屏風に描かれた光景との関連が推測される横瀬浦を訪問、また、純心大学博物館のキリシタン関係資料の見学を行った。さらに、東京から訪れた研究者とともに情報交換会、ディスカッションを行った。同月末に韓国大田市で開催された東アジア文化遺産保存国際シンポジウムで金属製キリシタン遺物の金属組成に関するポスター発表を行った。石川は9月に大分県立歴史博物館で行われた歴史文化講座でレクチャーを行った。浅野は10月にマドリッドの国立図書館および、考古学博物館において、島原の原城址より発見された同心会メダルに関しての文献調査を行った。また同月末に石川と長崎純心大学で研究会を開催、科研論集の章立てについて話を詰めた。12月に石川と研究会を長崎で行い、埋蔵文化財の銅合金製作例に関して、金属組成の経年変化について討議を行った。2020年1月末に浅野は東京国立博物館で長崎奉行所旧蔵のキリスト教関連遺品の第一回調査を行った。その後、新型コロナ感染症が世界中で拡大し、県境を越えての移動ができなくなったため、共同研究者とともにそれぞれの在地でこれまでの研究成果のまとめを重点的に行った。浅野は3月に長崎県立歴史文化博物館にてキリスト教関連遺品の実見調査を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年2月より、新型コロナウィルス感染症拡大のため、感染拡大地域へ出張ができなくなり、毎年、ヨーロッパや東京で行っていた実作調査や文献調査がまったくできなくなったため。
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Strategy for Future Research Activity |
困難な状況だが、ZOOMを利用しての研究討議、学会などが一般化してきたので、そのような機会を利用して、研究者間の交流をはかり、文献・書籍については入手できるものは購入して、なんとか研究を続ける。また、ネットを通して入手できる範囲でオリジナル文献を見直し、文献学、史学的な観点からのアプローチ方法も取り入れ、国内にいながらも成果を出せるようにしたい。
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