2020 Fiscal Year Annual Research Report
Kirishitan Culture during the Ban on Christianity in Japan
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16H03514
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Research Institution | Nagasaki Junshin Catholic University |
Principal Investigator |
浅野 ひとみ 長崎純心大学, 人文学部, 教授 (20331035)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 優生 大分県立歴史博物館, 大分県立歴史博物館, 学芸員 (60636439) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | キリシタン / 信仰具 / メダル / アグヌスデイ / 苦行鞭 / 千々石ミゲル / 禁教期 / プラケット |
Outline of Annual Research Achievements |
新型コロナ感染症の流行により、県境をまたいでの出張を避けるよう県から指示があり、海外はおろか福岡までも行けず、当初予定していた国内外での調査はまったく行えなかった。そのため、初年度に行ったアルスター博物館(ベルファスト)、バチカン図書館(ローマ)での調査成果をその後の発掘品や新たな情報に基づいて考察を深めるとともに、代表者は長崎県内、共同研究者は大分県内で行える調査を実施した。 長崎県内では、研究協力者の大石が統括した千々石ミゲルの墓所発掘調査により出土したガラス製品を代表者が国内外の作例と美術史的に比較し、2019年に上梓したが、その縁で第4次最終調査では調査委員として、県内外の研究者とネットにより研究討議を行った。同様に文化財科学専門の研究協力者はミゲルの棺の釘やわずかに採取できた繊維に関する光学的調査を行った。 代表者は、原城出土のメダルに関して、スペインの同信会の会員証がもとになっていたことを報告するとともに、イベロアメリカ大学主催の国際シンポジウムでは、天草と長崎市に残るスペイン製と思われるバックルの信仰具への転用の可能性を指摘したが、最後までマニラ行くことかなわず、文献調査に終わった。その後、ザビエルが来日時にどのような信仰具を携えて来たかを検討した。その他、長崎県内出土のキリスト教関連遺物2点、伝世品1点の実地調査、宮崎県出土品1点、東京都伝世品1点の写真鑑定を行い、2022年度に考察結果をまとめる予定である。さらに五野井隆史監修『潜伏キリシタン図譜』の書評を『日本の神学』に発表した。分担研究者の石川は、津久見市所蔵の屏風、初期洋風画の顔料を蛍光エックス線により分析した。さらに、研究協力者は、万霊塔銘文、キリシタン時代のメダル、およびプラケットに関する考古学的な考察を行い、これらの成果は科研論集として上梓した。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(10 results)