2016 Fiscal Year Annual Research Report
地理・環境・防災教育においてGIS利用を拡大するAR搭載システムの開発と活用
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16H03520
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
伊藤 悟 金沢大学, 人間科学系, 教授 (20176332)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鵜川 義弘 宮城教育大学, 教員キャリア研究機構, 教授 (20232803)
山本 佳世子 電気通信大学, 情報理工学研究科, 准教授 (60311445)
秋本 弘章 獨協大学, 経済学部, 教授 (90327015)
大西 宏治 富山大学, 人文学部, 准教授 (10324443)
井田 仁康 筑波大学, 人間系, 教授 (20203086)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | AR / GIS / 地理教育 / 環境教育 / 防災教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、(1)地理・環境・防災教育(以下、地理教育等)において活用できる位置情報型のAR(拡張現実)システム、言い換えればGIS(地理情報システム)とも位置づけられるARシステムの本格的な整備に着手することと、(2)地理教育等に関わる授業で、同ARシステムを実際にどのように用いるか、すなわち授業の内容と方法を考案し、可能であれば、そのような授業を実行に移すことを目標とした。 前者の(1)については、まず、従前とは異なる新たな位置情報型ARシステムが提供されていることに着目し、その改良から、地理教育等に利用できるものを目指すアプローチをとった。その結果、同システムにおいて地理教育等に利用する場合に欠けると判断できる機能等の一部を付加することができた。同時に、まったく別のアプローチとして、VR(仮想現実)システムを構築し、そこからARシステムへの拡張も試み、これついてはVRシステムまでの開発はおおむね完成している。 後者(2)については今年度の場合、上記のように改良する以前のプロトタイプのシステムを、そのまま用いた授業を考案するものとし、その利用方法を精査し、コンテンツを整備したうえで、生徒が教室外でARだけを利用するフィールドワークの授業と、それに教室内における生徒のGIS利用も加えた授業の2種類を、高等学校において試験的に実施した。その結果、ARシステムが生徒に興味関心を持たせ、学習意欲を高めることを確認でき、さらにGIS利用も加えることによって、より効果的な授業展開が可能になることが判明した。 本プロジェクトの先行研究の成果をあわせて、2016年8月に中国北京で開催されたIGU(国際地理学連合)で報告し、また2017年3月には日本地理学会学術大会での口頭発表も行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「研究実績の概要」欄で述べたように、システム整備が段階的に進んでおり、また授業実践も一部実行できたなど、当初計画に沿って着実に進展しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
(1) 引き続き、システムの整備を推し進めるものとして、本年度と同様に2つのアプローチをとる。すなわち、既存サービスへ改良を通じた整備と、VRシステムをAR機能を含むものに拡張することによる新たな整備である。 (2) 新たなコンテンツを整備したうえで、ARシステムを使用した授業開発と実践の蓄積に努め、地理教育等におけるARの利用効果を検討する。その際、可能であれば、本年度に改良・整備したシステムを実際に活用する。
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Research Products
(8 results)