2017 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16H03595
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Research Institution | 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群) |
Principal Investigator |
石川 卓 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), 人文社会科学群, 教授 (40308557)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
彦谷 貴子 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), 人文社会科学群, 准教授 (00286626) [Withdrawn]
黒崎 将広 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), 人文社会科学群, 准教授 (10545859)
鈴木 一人 北海道大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 教授 (60334025)
石井 由梨佳 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), 人文社会科学群, 講師 (80582890)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 日米同盟 / 国際法 / 国際関係論 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、3年間にわたる研究プロジェクトの2年目に当たる。前年度末にニューヨークのコロンビア大学で行った第1回全体会合での意見交換を踏まえて各自でさらに研究を進めた。そのあと、年度末(3月)に昨年度と同様に全体会合を開催し、それぞれの研究成果を持ち寄って意見交換を実施した。同会合では、第一部 武力行使と自衛の概念、第二部 国内意思決定過程における武力行使と自衛、第三部 共同行動の文脈における武力行使と自衛(朝鮮半島、南シナ海、サイバー空間、宇宙空間)のセッションに分けて実施している。
意見交換の結果、日米両国間の国際法上の武力行使と自衛権の概念をめぐる理解には大きな違いが存在し、とりわけ「武力」とは何か、そして自衛権の発動条件である「武力攻撃」とは何かをめぐり日米間には大きなへだたりがあることが改めて浮き彫りになった。また、その背景には国際司法裁判所のニカラグア事件やオイルプラットフォーム事件での判断をめぐる両国の評価、さらには両国の歴史(とりわけ米国にとってはカロライン事件、日本にとっては日本国憲法第9条)が大きな要因となっていることも確認された。各国の国内意思決定過程では、米国が大統領の武力行使権限が大きく、議会のコントロールをどのように及ぼすかが問題となるのに対して、日本は立法府である国会の承認を通じた武力行使権限のコントロールが極めて重要な位置を占めることが確認されるなど、両国において国際法上の武力と自衛権を行使する際に果たす立法府と行政府の役割についてさらに検討を加える必要性も明らかになった。これらの要素は、個別事案に沿ってさらに検討が加えられ、それぞれの研究成果各種学術媒体で公刊された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度で計画されていた各自の研究成果を報告する全体会合を実施し、有意義な成果を得ることができたため、順調に進展していると判断した次第である。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、昨年度の第2回全体会合での意見交換を踏まえて各自が担当分野について研究を進めたのち、年度末に場所を再びニューヨークに移して本研究プロジェクトのまとめを行う最終会合を開催し、最終成果報告に向けた準備を整えたい。
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Research Products
(7 results)