2018 Fiscal Year Annual Research Report
Panel/Longitudinal Studies on Changing Marginal Labor
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16H03691
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
太郎丸 博 京都大学, 文学研究科, 教授 (60273570)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 あかね 桃山学院大学, 社会学部, 准教授 (20470106)
阪口 祐介 桃山学院大学, 社会学部, 准教授 (50589190)
藤原 翔 東京大学, 社会科学研究所, 准教授 (60609676)
吉田 崇 静岡大学, 人文社会科学部, 准教授 (80455774)
吉岡 洋介 千葉大学, 大学院人文科学研究院, 准教授 (90733775)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 社会移動 / 資格 / 社会意識 / 非正規雇用 / 失業 / パネル調査 / 社会階層 |
Outline of Annual Research Achievements |
第4波の調査を実施した。さらに懸案だった職業コーディングを行った。これによって職業小分類にもとづいた分析ができるようになった。2018年の9月には日本社会学会で3件の報告を行った。具体的には調査の概要と職業移動、労働意識の変化、資格が賃金に及ぼす影響についてである。最後に年度末には調査報告書を完成させた。これまで行った4波の調査の調査票と単純集計表のほか、調査の概要、職業コーディング、資格関連の質問項目の検討、職業移動と労働者の意識、特に満足度との関係の分析結果が掲載されている。これらは京都大学のリポジトリ KURENAI で 2019年 3月に公開した。 就業状態、従業上の地位、勤め先、収入の3~4か月ごとの変化を調べて、1年に1回しか調べない場合とどのような違いがあるかを検討した。その結果、年に1回だけの調査だと無業(失業など含む)と就業のあいだの移動の取りこぼしが多いことがわかった。また、就業者に限定して従業上の地位の移動や勤め先の移動を見れば、年に1回しか調査しなかったことによる過少推定は数ポイント程度で、実害は少ないと感じられる。さらに、収入に関しては2時点の情報しか使わないと変化を過少に(ゼロと)推定する場合と、過大に推定する場合の両方が生じる。以上のような変化はマルコフ性を満たしておらず、二時点以上前の状態とも関連がある。 つまり、従業上の地位や職種のように就業し続けている限りあまり変化しないものを分析するならば、一年に一度のパネル調査の精度はそれほど悪くないということである。しかし、一時的にせよ職を持っていないことを重く見るならば、月単位の変化を見たほうがよいかもしれない。無職になれば収入は激減するので、収入の変動も一年ごとだと見落としてしまう変化は少なくなかろう。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(23 results)