2016 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16H03699
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
山田 昌弘 中央大学, 文学部, 教授 (90191337)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
袖川 芳之 京都学園大学, 教育開発センター, 教授 (10769384)
小澤 千穂子 大妻女子大学, 家政学部, 教授 (30296397)
木本 喜美子 一橋大学, その他部局等, 名誉教授 (50127651)
須長 史生 昭和大学, 教養部, 准教授 (80349042)
小林 盾 成蹊大学, 文学部, 教授 (90407601)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 結婚 / 結婚活動 / 結婚支援 / 恋愛結婚 / 婚活 / ジェンダー / 若者 |
Outline of Annual Research Achievements |
結婚支援活動の実態を把握するために、愛媛県、香港で支援活動の実態調査を行い、石川県で開催された全国結婚支援セミナーに参加し、全国の結婚支援状況の把握を行った。 自治体の中で、最も結婚支援活動が進んでいると思われる愛媛県で調査を行った。県が委託している「えひめ結婚支援センター」担当者へのヒアリングを行い、結婚支援開始の歴史的経緯、支援のシステム、現状などを把握した。また、タイプの異なった出会いパーティにボランティア参加して、その実態や、参加者、サポーターからの聞き取りを行った。二度目の調査においては、結婚支援サポーター10名へのへのインテンシブなインタビューを研究者で分担して行い、地域に密着した結婚支援活動の事例調査を行った。更に、結婚活動ボランティア集会に参加した。調査により、過去の結婚状況と現在の結婚状況の違いについて、結婚サポートの必要性についての知見を得た。 香港では、日本人の結婚を支援する企業へのヒアリングの他、実際に香港で結婚している日本人に対するインタビュー調査を行った。現地の在香港日本人へのインタビュー調査を行っている研究者と意見交換を行った。全国結婚支援セミナーでは、全国各地で行われている結婚支援活動の事例紹介を聞き、そしていくつかの支援事業実施者にヒアリングし、資料の収集を行った。また、各府県の少子化対策担当者へのヒアリングも行った。 そして、研究会を開催し、各自の調査成果の報告と共に、来年の調査に向けての考察を研究メンバーで行った。 得られた暫定的知見としては、結婚支援活動に成功している地域は、ボランティアのサポーターの育成に熱心で有り、ボランティアの地域貢献意欲を引き出している点が特徴的であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2016年度の目標であった、結婚支援活動が広がる経緯の文献、及びヒアリング調査、及び、結婚支援活動の実態調査、結婚支援活動に関わる人々へのヒアリング調査は、おおむね予定通りに進展している。特に、8年の歴史がある愛媛県の活動実態に関しては、その設立者からヒアリングすることができ、また、結婚支援サポーターの活動実態、意識を十分に把握することができた。また、全国各地で実施している様々な結婚支援活動の実態も、ヒアリングすることができた。 これらを総合的に分析することにより、結婚支援活動の実態や意義についての知見を大いに得ることが出来た。 ただ、海外調査に関しては、活動自体が縮小しており、必ずしも十分に実態を把握することができなかった。その原因に関しても、現地の研究挙力者とともに、調査中である。
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Strategy for Future Research Activity |
2016年に引き続き、愛媛県をフィールドに結婚支援の対象者、特に、結婚支援活動で結婚した人へのインテンシブなヒアリング調査を行う予定である。昨年の調査結果をもとに、支援者と支援される人々の意識の相違点を中心に聞き取る。 更に、2017年度は、都市部で活発に活動している団体への聞き取りも予定している。これらの作業によって、都市部と地方における結婚支援活動とその効果について、支援者側と支援される側の意識をすりあわせ、また、その効果についての考察をより深める予定である。 最終的に、来年度の質問紙調査に向けて、研究会を開き、来年のなるべく早い時期に調査を終わらせ、分析に取りかかる予定である。
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