2018 Fiscal Year Annual Research Report
日本型教育経営システムの有効性に関する研究:新たな学校像における教育の専門性
Project/Area Number |
16H03762
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
南部 初世 名古屋大学, 教育発達科学研究科, 教授 (40263058)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 崇英 茨城大学, 教育学研究科, 准教授 (30344782)
高橋 寛人 横浜市立大学, 都市社会文化研究科, 教授 (10188047)
平井 貴美代 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (50325396)
棚野 勝文 岐阜大学, 教育学研究科, 教授 (30774559)
前原 健二 東京学芸大学, 教員養成カリキュラム開発研究センター, 教授 (40222286)
大野 裕己 滋賀大学, 教職大学院, 教授 (60335403)
篠原 岳司 北海道大学, 教育学研究院, 准教授 (20581721)
濱口 輝士 名古屋文理大学, 情報メディア学部, 助教 (20802531)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 教育経営システム / 日本型教育 / 専門性 / 新たな学校像 / 「チームとしての学校」 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、「教育の専門性」に着目し、我が国における教育経営システムの有効性について歴史的、比較的に検証することにより、今後求められる教育経営構造を描き出すことを目的としており、研究3年目にあたる本年度は、3つの研究課題を追究した。 研究課題(1)(2000年代以降進められてきた諸改革により、教育経営をめぐる現実がどのように変化してきたのかについて、理論的・実践的に総括を行う)については、引き続き、c)個々の学校における具体化のための経営過程及び教員による教育過程における素材として選定した事例について、各自、資料収集、調査、分析を実施した。 研究課題(2)(我が国における学校の役割認識、学校内部組織・外部関係の形成、教員及びその他の職員の専門性認識について理論的、歴史的に整理する)については、歴史的な展開を整理し、まとめを行った。 研究課題(3)(「チームとしての学校」における教育経営システム、課題、「教育の専門性」認識について、理論的に整理し、国際比較を行う)については、欧米型知育学校における教育経営システムについて、プレ調査の結果を分析した。また、「チームとしての学校」については、特徴的なSSW制度を有する自治体の調査を行った。 今年度の調査により、学校という「場」の持つ意味が変容しつつあることを確認できた。学校は地域の拠点であると言われるが、とりわけ過疎地域においては、学校の持つ意味合いが大きい。これまで我々は「閉じられた場」としての学校を考えてきたが、既に学校はそうした「閉じられた場」ではなくなっており、また、これまで中心に据えてきた「教授・学習機能」についても、AI技術の進展によって大きく変化していく可能性がある。このように学校が大きく変わろうとしている中で、そこで働く教職員の職務と専門性について考えていくことが必要であることを確認した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
教育改革の進捗状況の確認に時間がかかり、予定通り研究打ち合わせ会合の開催ができなかったため、研究全体の進捗状況が若干遅れている。
|
Strategy for Future Research Activity |
研究分担者それぞれの研究の進捗状況について、定期的に確認しつつ、研究を進めていくことが必要である。
|