2016 Fiscal Year Annual Research Report
科目間・教科間連携を見据えた分子生物学教材研究を中心とする新しい生物学教育の展開
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16H03804
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
武村 政春 東京理科大学, 理学部第一部教養学科, 教授 (50303623)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山野井 貴浩 白鴎大学, 教育学部, 准教授 (40567187)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 分子生物学教育 / 進化・系統教育 / ICT教材開発 / ウイルス学教育 / 電気泳動 / DNA抽出実験 / 巨大ウイルス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、現在の生物教育の現状を踏まえ、高等学校を中心とする生物教育においてすぐに役立つ、「(1)誰でも簡単に用いることができる斬新で効果的な分子生物学用実験教材の開発」ならびに「(2)生物基礎と生物の両科目や他教科との間を横断的に学ぶことができる斬新な生物教育教材の開発」を行うことを目的としている。 (1)ア)セントラルドグマに関する斬新な教材の開発研究を行い、レゴブロックならびにケント紙を用いて生徒が自作できるDNA教材を開発した。質問紙調査の結果から改善点を見出しており、次年度も引き続き研究を行う。イ)簡易型アガロース電気泳動教材の開発、ならびに生徒自らが行うことができる手動PCR生徒実験の開発に成功した。次年度に論文発表を目指す。ウ)生物材料からDNAを抽出する生徒実験の改善と発展に関する研究を行い、DNA抽出実験における対照実験を伴う検証の必要性を明らかにし、論文として発表した。次年度に引き続き研究を行う。 (2)エ)生物基礎、生物の両科目に出てくる共生説に関する生徒実験教材の開発を目指し、生物材料、遺伝子、PCR条件などの基礎的検討を行った。次年度も引き続き研究を行う。オ)共生説ならびに真核生物の進化について学ぶことができるICT教材として、スマホアプリの開発に成功した。次年度に論文発表を目指す。カ)3ドメイン説と共生説をリンクさせて学ぶことができる生徒実験教材の開発を行ったが、めぼしい成果は得られていない。次年度に引き続き研究を行う。キ)次年度以降に研究を行う。ク)ウイルスに関して保健体育・現代社会などとの連携を見据えたウイルス教材の開発研究を行い、教材として用いる巨大ウイルスに関してその基礎的解析を行い、論文として発表した。次年度に引き続き研究を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
(1)ア)ならびにウ)は、当初の予定通りに進行しており、ウ)については論文発表をすでに行い、イ)については論文発表段階にまで到達し、順調に終了させることができた。 (2)エ)、オ)、ク)は、当初の予定通りに進行しており、オ)については論文発表段階にまで到達し、順調に終了させることができた。またク)についても、いくつか基礎研究論文を発表することができた。カ)は、当初の予定よりはやや遅れているが、次年度には論文発表段階にまで到達できると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度の研究は「現在までの進捗状況」に記載の通り、おおむね順調に進展している。 そのため当初の研究計画調書ならびに本年度の交付申請書に記載した研究計画の通り、研究を推進していく予定であるが、一方において、本年度のいくつかの成果を早急に論文化するよう、努力していく予定である。
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Research Products
(12 results)
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[Book] 理工系の基礎・生命科学入門2016
Author(s)
池北雅彦, 武村政春, 鳥越秀峰, 田村浩二, 水田龍信, 橋本茂樹, 太田尚孝, 鞆達也, 和田直之, 松永幸大, 吉澤一巳, 鈴木智順, 秋本和憲
Total Pages
272
Publisher
丸善出版
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