2016 Fiscal Year Annual Research Report
ホモ・ヘテロ・ナノギャップ構造を持つ周期ナノドット転写法の開発
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16H03885
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中田 芳樹 大阪大学, レーザーエネルギー学研究センター, 准教授 (70291523)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坪井 泰之 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 教授 (00283698)
奈良崎 愛子 国立研究開発法人産業技術総合研究所, その他部局等, 主任研究員 (40357687)
東海林 竜也 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 講師 (90701699)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | レーザー誘起転写法 / 金属ナノドット / 周期構造 / ナノプリンター / 超短パルスレーザー / ビーム整形 / 第二高調波発生 |
Outline of Annual Research Achievements |
①トップフラットビームの構築と最適化:空間光位相変調装置(SLM)とフーリエ光学系を組み合わせたビーム整形装置を構築した。CyberLaserのIFRITを光源として用い、SLMに表示する位相グレーティング周期及びその位相差に対する入出力特性を明らかにした。これを用い、元になるガウシアンビームをスクエア・トップフラットビームにするための位相グレーティングを作成した。空間周波数フィルターの径をパラメーターとして最適化を行い、φ=2mmの場合で矩形の中心を通る横方向0.92mm内強度の標準偏差が3.7%のフラットネスを達成した。 ②干渉パターンLIDT装置の開発:スクエア・トップフラットビームを利用した干渉パターンLIDT装置を構築した。まずSLM上の位相グレーティングとターゲット表面を像転送するために縦型定盤を設置し、複数の縮小光学系を設置した。ターゲット駆動系は手動ステージと自動ステージを組み合わせた。ターゲット設置部は密閉構造とし、真空排気用ポンプと圧力モニター、リーク弁を設置し、真空排気テストをおこなった。以上の装置にターゲットを設置し、初期的なショット実験を行った。 ③シングルビームLIDT装置へのポインティング精密制御装置の導入:金薄膜ターゲットにおける堆積位置ならびに転写挙動のレーザーフルエンス依存性を詳細検討した。その結果、最適フルエンスにおいて直径500 nmの金ナノドットのオンデマンド堆積に成功した。最終目標の超微細ナノドット配列に向け、超精密ステージを導入した装置構築に取り組んだ。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初の計画である①トップフラットビームの構築、②干渉パターンLIDT装置の開発、③シングルビームLIDT装置へのポインティング精密制御装置の導入については、研究業績の概要に示したとおり計画を達成した。さらに追加項目として、ビーム整形技術を利用したビーム形状のスクエア化をおこない、多ショット加工時のデッドスペース減少を可能にした。
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Strategy for Future Research Activity |
レーザーのポインティング(角度)安定化装置を干渉LIDT装置に導入し、空間光変調器(SLM)へ入射する位置の安定化をおこなう。その上で位相グレーティングの再構築をおこない、経時変化の少ないスクエア・トップフラットビームを形成する。位相グレーティングを表示するSLM表面から干渉LIDT装置中のターゲット表面までの像転送を再調整し、加工部位におけるビーム形状・フルエンス分布を正規の形状に保つ。この装置を用い、干渉LIDT装置の基本特性を調査する。パラメーターはレーザーの平均フルエンス、膜厚などの薄膜構造であり、金属ナノドットのサイズと形状を調べる。次に複数ショットによる堆積を行うことで近接ナノドットを作製する。この場合、干渉LIDTを2行程おこなう場合と、干渉LIDTとシングルLIDTを行う事が考えられる。これらの形状を電子顕微鏡で観察し、サイズや形状、堆積位置を評価する。
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Research Products
(17 results)