2017 Fiscal Year Annual Research Report
ホモ・ヘテロ・ナノギャップ構造を持つ周期ナノドット転写法の開発
Project/Area Number |
16H03885
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中田 芳樹 大阪大学, レーザー科学研究所, 准教授 (70291523)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坪井 泰之 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 教授 (00283698)
奈良崎 愛子 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 主任研究員 (40357687)
東海林 竜也 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 講師 (90701699)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | レーザー誘起ドット転写 / 金属ナノドット / 周期構造 / ナノプリンター / 超短パルスレーザー / ビーム整形 / 第二高調波発生 |
Outline of Annual Research Achievements |
①ポインティング安定化装置の導入:フェムト秒レーザーの出射部にポインティングモニター部とピエゾ駆動ミラーを配置することでポインティング安定化装置を構成した。安定前は1mrad/h程度の不安定性があり、これはSLM上では120pix.程度のずれに相当する。安定化後は10μrad/h程度となり、1.2pix.程度に抑えることが出来た。これにより、安定的なビーム整形が可能となった。 ②フラットトップ・スクエアビーム整形部の高度化:空間光変調器(SLM)を用いたフラットトップ・スクエアビーム整形部の安定化装置について、LDを用いたオフライン高度化実験を行った。空間周波数成分分布の最適化を行うことで、ビーム不均一性:0.087⇒0.046、エッジ急峻度:0.073⇒0.027の向上に成功した。最適化の手法については特許出願準備中である。この装置を干渉LIDT装置の光源であるフェムト秒レーザーに導入し、ビーム形状の最適化を達成した。 ③紫外フラットトップ・スクエアビーム発生による高効率化:上記のビームに対し、BBO結晶による第二高調波発生を用いる事で紫外スクエア・トップフラットビームを発生させることに成功した。金薄膜試料においては基本波(785nm)での吸収率は2.5%と低いが、第二高調波(392.5nm)では59.4%まで上昇する。 ④紫外光6ビーム干渉パターン形成装置の構成:BBO結晶を始点として紫外光6ビーム回折DOEを経由してLIDT加工部まで像転送光学系を構成し、6ビーム干渉パターン加工装置を構成した。 ⑤シングルLIDT実験において対物レンズ系LIDT装置を構成た実験をおこなった。現在、スポット微細化によるドットの極微細化実験を進めている。また、昨年購入した高精度ステージを使ったナノドットのナノアレイ化を平行して進めている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
干渉パターンLIDT実験について、昨年計画したポインティング安定化装置を達成した。前年度の改良として、新方式のフラットトップ・スクエアビーム整形技術を開発し、ビーム不均一性: 0.046、エッジ急峻度: 0.027を得た(特許出願準備中)。追加項目としてフラットトップ・スクエアビームの紫外化を行い、エネルギー利用効率を向上した。現在、サブミクロンドット転写の条件出しを行っている。シングルLIDT実験についても同様に、サブミクロンドット転写の条件出しを行っている。
|
Strategy for Future Research Activity |
干渉パターンLIDTについて、引き続きサブミクロンサイズのドットが得られる条件出しを行う。BBOでの変換効率の向上を進めた上で像転送光学系及びターゲット保持機構の真空窓を見直し、大気と真空中での干渉パターンLIDT実験の比較を行う事で、最適条件を明らかにする。 シングルLIDT実験について、引き続きサブミクロンドット転写の条件出しを行う。さらに、高精度ステージを使ったナノドットのナノアレイ化を行う。これらを融合し、近接ナノドットを作製する。この場合、干渉LIDTを2行程おこなう場合と、干渉LIDTとシングルLIDTを行う事が考えられる。形状の異なるナノドット(単数、複数)を用いたSERS実験を行う。
|
Research Products
(13 results)