2020 Fiscal Year Annual Research Report
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16H03922
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
中西 知樹 名古屋大学, 多元数理科学研究科, 教授 (80227842)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
国場 敦夫 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (70211886)
尾角 正人 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 教授 (70221843)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 団代数 / 団散乱図式 / 二重対数関数 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度に, 団代数と散乱図式の関係を団パターンの観点から整理し再導出した論文を執筆した.これを踏まえ,2021年度には, 本研究の総括として, 上の論文を補完する形で, Grossらによる団散乱図式の構成を二重対数元とそれのみたす五角関係式に基づき再定式化した.特に, 二重対数元の整列アルゴリズムを定式化し,それを用いて五角関係式が団散乱図式の整合関係式を生成するという基本的な結果を得た.また,ランク2の団散乱図式の五角関係式による具体的な構成を与えた.上記論文に,この論文および団代数の簡潔な入門的論文を加え,3部構成のモノグラフ(282ページ)としてまとめ,現在出版のための査読中である[1]. これに加えて,上記の研究結果からさらに得られる新しい結果として,団散乱図式のループに付随する(無限)二重対数関数恒等式を与えた[2].さらにその量子化を考えることにより,量子団代数におけるF多項式の非正値性の五角関係式による簡潔な導出をおこなった[3]. また, Feiyang Lin氏およびGregg Musiker氏との共同研究により団代数におけるF多項式の積公式(Guptaの公式の再定式化)および無限和公式を導出した[4]. これらの結果をそれぞれarXivにおいて公表した.
[1] Tomoki Nakanishi, Cluster algebras and scattering diagrams, Part I. Basics in cluster algebras. arXiv:2201.11371; Part II. Cluster patterns and scattering diagrams, arXiv:2103.16309; Part III. Cluster scattering diagrams, arXiv:2111.00800. [2] Tomoki Nakanishi,Dilogarithm identities in cluster scattering diagrams,arXiv:2111.09555. [3] Tomoki Nakanishi,Pentagon relation in quantum cluster scattering diagrams, arXiv:2202.01588. [4] Feiyang Lin, Gregg Musiker, Tomoki Nakanishi, Two formulas for F-polynomials, arXiv:2112.11839
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)