2017 Fiscal Year Annual Research Report
L-類, コボルディズム理論と双変理論およびその周辺に関する位相幾何学的総合研究
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16H03936
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
與倉 昭治 鹿児島大学, 理工学域理学系, 教授 (60182680)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森吉 仁志 名古屋大学, 多元数理科学研究科, 教授 (00239708)
木村 俊一 広島大学, 理学研究科, 教授 (10284150)
佐伯 修 九州大学, マス・フォア・インダストリ研究所, 教授 (30201510)
竹内 潔 筑波大学, 数理物質系, 教授 (70281160)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | motivic Hirzebruch 類 / Hirzebruch chi-y 種数 / 双変理論 / 代数的コボルデイズム / ファイブレーション / poset構造 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究代表者(與倉)についてのみ記載することにする. (1)L-類の双変理論の考察に向けて, Hirzebruch 特性類T_y*の双変理論の復習において, 偶然にもHirzebruch chi-y種数がファイバーバンドルについてmod 4で乗法的であることを証明した。この成果はIMPANGA 15 "Schubert Varieties, Equivariant Cohomology and Characteristic Classes ", EMS (European Mathematical Society) Series of Congress Reports (2018), 315--330に掲載された. (2)Carmen Rovi女史(米国, Indiana大学)との共同研究で, Hirzebruch chi-y種数はyが奇数の場合はファイバー束に対してmod 8で乗法的であること等を証明した. この研究成果はPure and Applied Mathematics Quarterlyに掲載が決定した. (3)Laurentiu Maxim氏(米国, Wisconsin大)との共同研究でHirzebruch 特性類T_y*のホモロジー的合同式を得た. この成果は、国際雑誌投稿中である. (4)双変理論的発想を切っ掛けに, 山口俊博教授(高知大学)との共同研究でホモトピー集合[X,Y]がposet-stratified spaceの構造をもつことなどの成果を得た. これらの成果は、2つの国際雑誌に投稿中である. さらに, 単独で、locally small categoryのhom-setがposet-stratified spaceの構造をもつことなどの成果を得た. これも国際雑誌投稿中である. これらの成果は, 京大数理解析研究所研究集会(2017年6月)および国際シンポジウム(2017年7月, 上海)で招待講演を行った。 (5)algebraic cobordismの双変理論およびfiberwise bordism理論については, 現在進行中である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究代表者(與倉)についてのみ記載することにする。 Hirzebruch chi-y種数がファイバーバンドルについてmod 4 乗法的であること, さらには, 奇数yについてはmod 8乗法的であること, さらに押し進めてホモロジー的合同式を得た. これは当初の研究計画になかったことであったが, Hambleton-Korzeniewski-Ranickiの結果「signatureのmod 4 乗法性」(Geometry & Topology 11(2007), 251-314)の一般的拡張になっている. ホモトピー論の中で双変理論的考察をする中で, 写像のホモトピー集合[X,Y]のある種の同値類の集合がposetの構造を持つ事の発見を切っ掛けに, 一般のlocally small categoryのhom-setがposet-stratified spaceの構造をもつことを示した.特異多様体の特性類の理論をある種のcorrespondenceからなるenriched categoryの上に展開できることを極最近の研究で示した. この研究では,ベクトル束のcobordism bicycleという概念を導入し, それらによって構成されるenriched category上にBaum-Fulton-MacPhersonのRiemann-Rochを展開できる事等を示した. ベクトル束のcobordism bicycleの双変理論を構成することを現在考察中である.これは, C*-algebraの理論におけるKK-理論に相当するものと思われる. algebraic cobordismの双変理論についてはLevine-MorelおよびLevine-Pandharipandeのalgebraic cobordismの構成を引き続き考察しているところである.
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Strategy for Future Research Activity |
研究代表者(與倉)についてのみ記載することにする. 1)algebraic cobordismの双変理論の構築を念頭に、ベクトル束のcobordism bicycleの双変理論を完成させる. 2)fiberwise bordismの理論については, 完成に向けて共同研究者J. Schoermann氏(独国Muenster大学)とBanagl氏(独国Heidelberg大学)と密に連絡をとり, 適当な時期に招聘する予定である. 3)poset-stratified spaceの構造をもつホモトピー集合[X,Y]について双変理論的性質についてもう少し考察する. 4)rational homotopy 論におけるHilali予想は, 空間に対する有理ホモトピー群の次元と有理ホモロジー群の次元に関する不等式の予想であるが, 双変理論的発想のもと, 写像に対するHilali予想, 即ち「Hilali予想の写像版」を考察する. 5)L-類の双変理論版について引き続き考察する.
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Research Products
(46 results)