2016 Fiscal Year Annual Research Report
小型干渉計とデータステッチングによる大型自由曲面の計測
Project/Area Number |
16H03956
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
栗田 光樹夫 京都大学, 理学研究科, 准教授 (20419427)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
入部 正継 大阪電気通信大学, 工学部, 教授 (60469228)
南 裕樹 大阪大学, 工学研究科, 講師 (00548076)
軸屋 一郎 金沢大学, 電子情報学系, 准教授 (90345918)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 計測 / 鏡面計測 / 大型自由形状の光学素子 |
Outline of Annual Research Achievements |
大型自由曲面の鏡面計測用の干渉計を開発した。光源をHe-Neレーザーとし、ファイバー単からの球面波を直径40mm程度のコリメート光に変換する。この干渉計は液晶リターダを位相変調素子とし、3位相の干渉像から位相接続を行い鏡面形状をえる。実際に干渉計を設計開発し、平面鏡の計測を行った。その結果、1回の計測時間が100msと短時間でありながらRMS=5nm程度の測定再現性を得た。これは当初の目標性能と比べると、計測速度においてはさらに3倍ほど高速化を図りたいところだが、再現性に関しては十分である。今後は計測精度を形状既知の鏡面を用いて校正する。 この干渉計を搭載するロボットに関しては振動や動作誤差が大きい場合、それぞれ干渉計の位相接続と干渉縞の解析が不可能になるため、そのロボットの特性を調査し、必要に応じて対策を行う。これまでの検証により、連続計測にはさらなる振動対策などが必要となることが分かったが、移動→停止→計測→移動と、断続計測であれば計測可能であるという結果を得た。今後はロボットアーム先端に別途入手した高精度なセンサを取り付け、ロボットの特性を調査したい。 最後に画像ステッチの開発については、板要素の弾性体モデルを用いて小さな画像データにおいて検証したところ、正しくデータステッチできることを確認した。今後はより大規模な画像データのステッチができるように、高速な逆行列アルゴリズム(Super-LU分解)と組み合わせた実装を行いたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
28年度の目標は1)干渉計の設計、2)干渉計の組み立てと実験、3)位相接続ソフトの開発、4)画像ステッチソフトの開発である。このうち4)以外はすべて終えており、4に関してもアルゴリズムの開発を終えた。実装に関しても29年度に外注を予定しており、これも計画通りである。
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Strategy for Future Research Activity |
このまま順調に進めていきたい。しかし開発の実働として主体となっている学生が29年度に卒業予定であり、次年度こそ計画通りに進め、干渉計による計測を終え、30年度には研究分担者らにスムーズに引き継げるようにしたい。
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