2017 Fiscal Year Annual Research Report
Revealing MAXI unidentified short transient by prompt followup
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16H03965
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
三原 建弘 国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 専任研究員 (20260200)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 天文学 / X線天文学 / 宇宙科学 / 国際宇宙ステーション(ISS) / 国際協力 |
Outline of Annual Research Achievements |
MAXIでは一連の「未同定 短時間 軟X線 トランジェント天体」が見つかってきている。その即時位置決めやスペクトル観測を、MAXIと同じくISSに搭載のNICER(ナイサー)と即時連携することで実施し、さらに地上・軌道上の追観測により、これら未知の天体の正体を解明する。MAXIの新星発見トリガーにより時間領域で残されているフロンティアに当たる3時間以内の急速減光天体を探る。 H29(2017)年度予算では(1)MAXIの継続運用を行い、MAXIのデータ公開を続けた。約400天体の活動を日々モニタし、MAXI HPから発信した。 (2)MAXIによる天体増光現象の監視と、トランジェント天体の発見・速報を継続した。2017年9月3日には、新天体MAXI J1535-571を発見した。本天体はその後、明るくなり、見かけの明るさが21世紀最大のX線新星となった。この新天体に対して、Swift衛星による追観測を実施し、正体はブラックホールX線連星だと判明した。その他MAXI J1621-501 (2017/10/19)、MAXI J1630-276 (2017/11/18)、MAXI J1813-095 (2017/2/20)、MAXI J1820+070 (2017/3/11) の4つのX線新星を発見した。()内は発見日である。追観測の結果、前者2つは中性子星低質量X線連星、後者2つはブラックホールX線連星だと判明した。また、既知天体の近くに出現し大きく増光したSwift J0243.6+6124 (2017/9/30)は、おしくも第一発見は逃したが、追観測の結果、その正体はパルス周期10秒のBe型X線連星パルサーと分かった。 (3)MAXI-NICER連携の実現にむけた活動を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前年のNICER打ち上げ遅延による本計画の遅れは、そのまま繰り越され、予定通りのペースで進んでいる。したがっておおむね順調に進行していると言える。 NICERは2017年7月に打ち上げられ、正常に動作している。実績概要の(2)については、明るいX線新星が引き継いで発生し、MAXI速報によるNICERへの観測ターゲット通知が有効に行われて、貴重なデータが得られた。予想以上の成果と言える。 実績概要の(3)については、NICERの初期の観測が終了した2018年3月に三原がNASA/GSFCを訪問し、今後のMAXI-NICERの連携について話し合った。地上連携では、大学院生を派遣し、MAXIアラートの通達方法やNICER衛星コマンドの作成方法を学ばせることで合意した。機上連携では、JAXAの軌道上PC関係部署と相談し、OSはWindows7をそのまま用い、地上のlinux上のソフトウエアをWindowsに移植することとし、日本側単独で新星発見ソフトウエアの開発を進めた。(3)のうちの一部、新星発見ソフトの高度化とMAXI-NICER地上ルートの確立は、担当していた連携研究者が2017年9月に大学に転出し2017年度中にはできなかったが、2018年にポスドクを雇用し実行した。
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Strategy for Future Research Activity |
NICER側の軌道上連携OHMANに関する予算は未決定だが、日本側のOHMANの準備は独立に進められるので、本科研費で引き続き日本側の準備を進める。地上連携についてはすでに開始し成果もでてきている。今後は地上連携を進め成果をあげると同時に、運用面では追跡観測までの時間を短縮するように努める。
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Research Products
(14 results)
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[Journal Article] Detection of the thermal component in GRB 160107A2018
Author(s)
Kawakubo Yuta、Sakamoto Takanori、Nakahira Satoshi、Yamaoka Kazutaka、Serino Motoko、Asaoka Yoichi、Cherry Michael L、Matsukawa Shohei、Mori Masaki、Nakagawa Yujin、Ozawa Shunsuke、Penacchioni Ana V、Ricciarini Sergio B、Tezuka Akira、Torii Shoji、Yamada Yusuke、Yoshida Atsumasa
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Journal Title
Publications of the Astronomical Society of Japan
Volume: 70
Pages: 6(1-10)
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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