2017 Fiscal Year Annual Research Report
World's best sensitivities of new physics searches with Electroweak Penguin B decays and development of light-weight and fast-readout pixel detector
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16H03968
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
石川 明正 東北大学, 理学研究科, 助教 (40452833)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新井 康夫 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 特別教授 (90167990)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 素粒子実験 / CP対称性の破れ / アイソスピン対称性の破れ / B中間子ニュートリノ対放出崩壊 / SOI / 半導体崩壊展検出器 / ピクセル検出器 / B中間子輻射崩壊 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は2つあり、一つは世界で最も多いデータ量(積分ルミノシティー)を誇るBelle実験とそのアップグレードBelle II 実験において、B中間子電弱ペンギン崩壊を用いて世界最高精度の新物理探索を行うこと、もう一つはB中間子電弱ペンギン崩壊の測定精度を向上させる高速軽量ピクセル検出器を開発することである。 物理解析においては、B→K*γ崩壊においてアイソスピン対称性の破れの証拠を世界で初めて発見するという非常に重要な成果が得られた。また同じ過程でCP対称性の破れの探索と崩壊分岐比の測定を行った。これらの結果は世界最高精度の測定であり、新物理に強い制限を与える。また当初の予定には入っていなかったがニュートリノ対を放出する電弱ペンギン崩壊B→h(*)ννの探索も行い、いくつかの崩壊モードで世界最高精度の崩壊分岐比の上限を与え、論文も出版することが出来た。b→sγ過程におけるCP対称性の破れとアイソスピン対称性の破れの解析が順調に進んでおり、1年程度で論文を発表できると思われる。Belle II 実験での解析の準備も進めており、Ks 再構成ツールの開発を行い、B→K*γ崩壊の解析を始めた。 半導体検出器開発においてはPIXOR3の回路を元にPIXOR4の開発を行っていたところ、当初の予測に反しPIXOR3のゲインが低い可能性が高いことが判明した。アナログ回路のそれぞれのコンポーネントにおいて寄生容量の詳細な評価が必要となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
物理解析においてはB→K*γ崩壊世界初の証拠のほかに、当初予定していなかったニュートリノ対を放出する電弱ペンギン崩壊B→h(*)ννの探索などの進展があることから「当初の計画以上に進展している」と言って良い。しかし半導体検出器の開発においてゲインが低い問題が確定し、解決にさらなる時間がかかることから進展が「やや遅れている」と判断した。 以上を総合的に考えると(2)おおむね順調に進んでいると評価される。
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Strategy for Future Research Activity |
物理解析においては予定より進展したことから、現在の推進体制でも予定以上の結果が出ると予測される。現在、世界的に注目の的である電弱ペンギン崩壊でのレプトンフレーバーユニバーサリティーの破れに関する解析を中心に、さらなる他の解析や Belle II実験での物理解析も始める。
半導体検出器の開発においてはPIXOR3でゲインが低い事が判明した。アナログ回路のそれぞれのコンポーネントにおいて寄生容量の詳細な評価をする、回路のゲインをあげる、ノイズを低減するなどの対策を取る。それでも難しければより単純なピクセル検出器コンセプトを考え、実現に向ける。
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Research Products
(20 results)