2018 Fiscal Year Annual Research Report
気候ジャンプ時における海水温の季節変動幅の時系列変動と大陸氷床形成のタイミング
Project/Area Number |
16H04070
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
守屋 和佳 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 准教授 (60447662)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 正伸 北海道大学, 地球環境科学研究院, 准教授 (60332475)
石村 豊穂 茨城工業高等専門学校, 国際創造工学科, 准教授 (80422012)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 有孔虫 / 炭素・酸素同位体比 / 古水温 / 始新世/漸新世境界 / 古海洋 / 氷床 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度は,以下の2つのWorking Packages(WP)を中心に解析を行った. WP2:TEX86分析による始新世/漸新世境界を通じた平均海水温の算出:平成29年度までの実施で,110試料からの有機分子抽出を行っていたため,それらについて高速液体クロマトグラフィーでの分析を行った.そのうち47試料について,抽出溶媒中に含まれるテトラエーテル分子の濃度を算出し,TEX86古水温の推定を行った.その結果,これまで,大西洋の赤道地域や南半球側で得られていた古水温変動傾向とは異なる傾向を見出した.これは北大西洋における独自の事象を検出している可能性があり,これについて議論した. WP3:海水の酸素同位体比の算出に基づく,始新世/漸新世境界における氷床発達過程の推定:平成30年度までの解析により,海洋の最表層に棲息する浮遊性有孔虫化石1個体ごとの炭素・酸素同位体比が決定された.本研究で取り扱う始新世/漸新世境界は,南極氷床が急速に拡大した時代として知られていることから,海水の酸素同位体比も大きく変動していたことが予想され,有孔虫化石に記録される酸素同位体比には,海水温の効果と海水の酸素同位体比の効果の両者が混在していることが想定される.そこで,上記WP2によって得られたTEX86古水温と,有孔虫化石から得られた酸素同位体比データとを比較し,海水温の変動と海水の同位体比の変動を算出した.その結果,この海水の酸素同位体比の変動については,これまで大西洋の赤道地域や南半球で得られていた結果と同様の結果が得られ,これまでの研究で想定されていた南極氷床の形成時期や規模を再確認すると同時に,氷床形成という全球的事象が本研究サイトにも記録されていることを確認した.
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(11 results)
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[Journal Article] Late Maastrichtian carbon isotope stratigraphy and cyclostratigraphy of the Newfoundland Margin (Site U1403, IODP Leg 342)2018
Author(s)
Batenburg, S., Friedrich, O., Moriya, K., Voigt, S., Cournede, C., Moebius, I., Blum, P., Bornemann, A., Fiebig, J., Hasegawa, T., Hull, P.M., Norris, R.D., Rohl, U., Sexton, P.F., Westerhold, T., Wilson, P.A.
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Journal Title
Newsletters on Stratigraphy
Volume: 51
Pages: 245-260
DOI
Peer Reviewed
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