2018 Fiscal Year Annual Research Report
Fractionation of major rock-forming elements in the early Solar System and its implication to the chemistry of chondrites and the Earth
Project/Area Number |
16H04080
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
橘 省吾 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 教授 (50361564)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀧川 晶 京都大学, 白眉センター, 特定助教 (10750367)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | フォルステライト / エンスタタイト / 元素分別 / 反応速度 / 初期太陽系 |
Outline of Annual Research Achievements |
始源的隕石コンドライトや地球型惑星の元素組成は,初期太陽系での元素分別過程で決定されたと考えられる.主要元素Mg, Siの分別過程の鍵となるのは,フォルステライト(Mg2SiO4)凝縮・蒸発反応やエンスタタイト(MgSiO3)形成反応による固体Mg/Si比の変化過程である.本研究では初期太陽系を模擬した低圧条件でこれらの主要鉱物に関わる化学反応実験をおこない,その反応速度や反応機構の解明を目指した.主要な成果は以下のとおりである.(1)フォルステライトの H2-H2O 雰囲気下での蒸発速度を決定した.H2O の存在で蒸発が抑制されることが明らかとなった.抑制の程度には温度依存性があり,高温では水素による蒸発促進の効果が優勢となることがわかった.(2)フォルステライトのH2-H2O 雰囲気下での凝縮速度を決定した.凝縮の速度論的障壁はこれまで求められてきた蒸発の障壁と同程度であることがわかった.(3)フォルステライトおよびエンスタタイト組成の非晶質ケイ酸塩の結晶化速度を決定した.水蒸気が反応障壁を下げ,結晶化を促進することもわかった.非晶質フォルステライトの結晶化の方が効果的に起こることもわかった.(4)フォルステライトおよびエンスタタイト組成の非晶質ケイ酸塩の水蒸気との酸素同位体交換反応速度を決定した.活性化エネルギーは両者で等しいが,頻度因子が異なり,非晶質フォルステライトの同位体交換が効果的に起こることがわかった.(5)以上の結果を総合し,原始太陽系円盤において,太陽からの距離に応じ,Mg, Si を主成分とする物質の化学組成,同位体組成,結晶性に分布が生じることを明らかにし,惑星材料の化学的多様性がつくられることがわかった.
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Presentation] Sampling and Analysis of Ryugu Regolith.2018
Author(s)
Tachibana S., Sawada H., Okazaki R., Takano Y., Okamoto C., Yano H., Miura Y., Sakamoto K., Yurimoto H., Nakamura T., Noguchi T., Yabuta H. and Naraoka H.
Organizer
AGU Fall Meeting
Int'l Joint Research