2018 Fiscal Year Annual Research Report
Study of transdermal delivery of drug using plasma irradiation
Project/Area Number |
16H04085
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
清水 一男 静岡大学, イノベーション社会連携推進機構, 准教授 (90282681)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | マイクロプラズマ / 経皮吸収 / ドラッグデリバリー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では大気圧マイクロプラズマを角質層へ照射し、N-アセチル-4-ヒドロキシプロリンとレチノイン酸トコフェリルの2つの薬剤を用いて経皮吸収実験を行ない、マイクロプラズマ照射の経皮吸収促進効果を評価した。また各種装置を用いて照射による角質層への影響を解析、観察し以下の知見を得ることが出来た。(1) 分子量173 g/molで水溶性の薬剤であるN-アセチル-4-ヒドロキシプロリンを用いて経皮吸収実験を行ったところ、マイクロプラズマ照射によって累積透過量が10.8±1.29 μgから13.2±3.42 μgに増加し、おおよそ1.2倍程度増加したことからマイクロプラズマ照射による経皮吸収性促進効果が確認された。(2) 分子量713 g/molで脂溶性の薬剤であるレチノイン酸トコフェリルを用いて経皮吸収実験を行ったところ、マイクロプラズマ照射によって累積透過量が70.2±3.20 nLから141±38.4 nLに増加し、おおよそ2倍程度増加したことからマイクロプラズマ照射による経皮吸収性促進効果が確認された。(3) FT-IRを用いて、マイクロプラズマ照射による角質層への影響を調べたところ、非対称伸縮νasym(CH2)ピークのピーク位置がより高い波数へシフトしていることが確認され、角質層内の脂質鎖の立体配座構造が変化している事が示唆された。(4) 赤外線サーモグラフィを用いて、マイクロプラズマ照射時の皮膚表面温度を測定したところ、温度の大きな変化はなく、7分照射で表面最高温度は36.9℃となった。このことから熱による角質層内の脂質への影響は少ないことが示唆された。(5) XPSによる皮膚の表面解析を行ったところ、マイクロプラズマ照射が角質層内の分子結合へ影響を与えていることが確認された。これによって角質層の脂質組成が変化していることが示唆された。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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