2018 Fiscal Year Annual Research Report
Synthesis of Cp*-supported metal-sulfur clusters as functional analogues of the active site of nitrogenase
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16H04116
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
大木 靖弘 名古屋大学, 理学研究科, 准教授 (10324394)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | モリブデン / チタン / 窒素 / 硫黄 / クラスター |
Outline of Annual Research Achievements |
H30年度の本研究では、主に以下の二項目を達成した。 (a) H29年度に引き続きTi-N=N-Ti型クラスターの同定を進めた。まず、15N2を用いた同位体標識実験と共鳴ラマンスペクトル(兵庫県立大学、太田雄大博士との共同研究)から、Ti-N=N-Ti部位のN-N伸縮振動を明らかにした。また、捕捉したN2からNH3やN2H4への変換反応を達成し、ここで生じたNH3がTi-N=N-Ti部位に由来することを、15N2標識実験に基づいて確認した。さらに、ハワイ大学(Roger E. Cramer教授)との共同研究により、Ti-N=N-Ti型クラスター等の結晶構造解析を詳細に進めた。一連の成果を論文としてまとめ、Nature Communications誌に発表した。 (b) 本研究で一貫して進めてきた、(C5Me5)Mo部位を持つキュバン型[Mo3S4M]クラスター(M = Ti, V, Cr, Mn, Fe, Co, Ni)の合成と同定、電気化学的性質を総括するとともに、特にM = Feのクラスターについては、57Feメスバウアー分光測定(大同大、酒井陽一教授との共同研究)ならびにDFT計算に基づく構造最適化とスペクトルのシミュレーション(北大、W. M. C. Sameera助教との共同研究)により、Fe(II)中心を含むS = 1状態が基底状態であることを決定した。また、取り込んだ金属Mとハロゲンの比は1:2 (Ti)から1:1.5 (V, Cr)、1:1 (Mn, Fe, Co, Ni)へと段階的に変化し、前周期金属原子が相対的に大きい原子半径と高い酸化状態を取りやすい傾向を反映していた。以上を論文としてまとめ、Chem. Eur. J.誌に発表した。本論文はHot Paerとして高く評価された。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(11 results)