2018 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of molecular mechanism of novel iron-sulfur flavoprotein cytochrome dehydrogenase
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16H04175
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
早出 広司 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 客員教授 (10187883)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 裕美 香川大学, 総合生命科学研究センター, 准教授 (10313305)
山崎 智彦 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 機能性材料研究拠点, 主幹研究員 (50419264)
津川 若子 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (80376871)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 直接電子移動 / グルコース脱水素酵素 / 鉄硫黄クラスタ / ヘムc / 分子内電子伝達 / 分子間電子伝達 |
Outline of Annual Research Achievements |
鉄硫黄フラボプロテイン・シトクロムグルコース脱水素酵素αβγ複合体の結晶構造解析を進めた。しかし、複合体の結晶は得られたものの、構造解析が行えるだけのX線回折パターンを得ることができなかった。さらにβサブユニット単独のタンパク質試料を調製し、その結晶化を試みたが、同様に構造解析が行えるだけの結晶試料が得られなかった。一方で、全長のβサブユニットと相同性を有するタンパク質は現在PDBには見出すことができなかったが、N末から3番目のヘムが結合しているドメイン(ヘム3)領域については30%程度の相同性を有するタンパク質が見いだされた。そこでヘム3の構造を予測し、ヘム3だけから構成されるtruncatedβサブユニットをデザインし、γαサブユニットとの複合体を組み換え生産した。その結果、三者が会合体を形成し、触媒サブユニットからヘム3への電子伝達が確認され、正常に還元的半反応ならびに外部電子受容体を用いた酸化的半反応が観察された。さらに同複合体が直接電子移動反応を示した。全長のβサブユニットおよびtruncatedβサブユニットを含む会合体の酸化還元電位滴定を行うことで、それぞれのヘムの酸化還元電位を推察した。その結果、ヘム3⇒ヘム2⇒ヘム1へと電子が流れるような酸化還元電位にてそれぞれのヘムが存在することがあきらかになった。以上のことから、ヘム3は触媒サブユニットから電子を受け取るヘムドメインであることが明らかとなり、さらに同ドメインが会合体をつくために必要な構造を含んでいることがあきらかとなった。おそらくヘム2およびヘム1の領域は触媒サブユニットと直接相互作用していないことから、水溶液中では一定の構造を形成していないことが結晶化を困難としている原因であると推察された。また、鉄硫黄クラスタがFADの共有結合を形成する際に重要な役割を担っていることも変異酵素解析から示唆された。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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