2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of highly reliable solution-processed small-molecule organic thin-film solar cells
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16H04187
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松尾 豊 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 特任教授 (00334243)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ポルフィリン / マグネシウム / 有機薄膜太陽電池 / 有機半導体 / バルクヘテロ接合 / ジケトピロロピロール |
Outline of Annual Research Achievements |
マグネシウムポルフィリンをコアとする低分子ドナー材料を開発するにあたり,ジケトピロロピロール部位を4つもつ誘導体を新たに設計・合成した.ドナー部位であるマグネシウムポルフィリン中心部と,アクセプター部位である辺縁の4つのジケトピロロピロールをアルキニル(三重結合)で結ぶことにより,この化合物は長波長の光を効率よく吸収することがわかった.また,ドイツの研究者との共同研究により,分子が光を吸収した後の励起状態や電荷分離状態の寿命などを明らかにした.この新しいマグネシウムポルフィリン分子を電子ドナーとした有機薄膜太陽電池を作製し,溶媒蒸気アニールなどによりモルフォロジを制御することで,低分子ドナーを用いた有機薄膜太陽電池としては比較的高い値である最高7.40%のエネルギー変換効率が得られることを明らかにした. また,この研究に先立ち,単純なフェニル基を4つもつテトラエチニルポルフィリンにおいて,マグネシウム錯体と亜鉛錯体の励起寿命を比較した.それにより,亜鉛錯体が2.8 nsの励起寿命をもつところ,マグネシウム錯体は7.4 nsの励起寿命をもつことがわかった.より長く励起状態にあることは,有機薄膜中でアクセプター分子との電荷分離において有利に働くと考えられる.また,マグネシウム錯体,亜鉛錯体はそれぞれ6配位,4配位をとりやすいことから,マグネシウムポルフィリンの平面の上下に配位子が配位しやすく,溶解度が高くなる傾向があることを明らかにした.このことも塗布プロセスにおいて有利であると考えられる.
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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