2017 Fiscal Year Annual Research Report
Dissimilar materials joint between resin and metal by using twin-laser beam aided with non-contact laser excited vibration
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16H04232
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| Research Institution | Nagaoka University of Technology |
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Principal Investigator |
宮下 幸雄 長岡技術科学大学, 工学研究科, 准教授 (00303181)
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| Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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| Keywords | 異材接合 / レーザー / 界面強度 / 樹脂 / 非接触振動励起 / ツインビーム |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、接合部に非接触で振動を付与し強度特性を向上する金属と樹脂の新しいレーザ異材接合法を開発する。平成29年度に検討した主な内容を以下にまとめる。
(1) 接合部への非接触振動付与手法の開発；平成28年度に設計・製作した、振動励起用パルスレーザと溶接用ファイバーレーザにより構成されるツインレーザビーム実験装置を用いて、非接触振動付与のための適切なレーザ照射条件を検討した。加速度センサを用いた実験により、パルスレーザ照射によるレーザアブレーションによって発生した振動が接合界面に伝達されていることを確認し、振動付与のための有効なパルスレーザ照射条件を明らかにした。これらの結果に基づき、パルスレーザを援用したツインビームレーザ照射によるPETとSUS304の接合実験を行い、異材接合体を作製した。
(2)局所的な界面強度評価法の確立；射出成型により作製した樹脂と金属の異材接合体について、平成28年度に検討した圧子押込法により界面強度を評価した。微小な領域を評価するための試験片形状および加工法を検討し、押込工具を設計・試作した。提案している試験法により、熱的な負荷で樹脂が劣化したことにより生じる界面強度の変化を評価することができた。
(3) 接合強度特性に及ぼす振動の効果と接合メカニズムの解明; パルスレーザを援用したツインビームレーザ照射により得られた接合体は、CWレーザ照射のみで得られた接合体より、高い引張せん断荷重を示した。ツインビームレーザ照射では、同じ入熱であっても、CWレーザ照射のみの場合より接合界面の最高温度が高くなった。また、ツインビームレーザ照射で比較すると、レーザアブレーションが発生する条件で得られた接合体は接合面積が増加した。以上より、接合界面の温度の上昇および振動付与による接合面積の増加が、ツインレーザビーム照射の効果として考えられる。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成29年度は、主に、「接合部への非接触振動付与手法の開発」、「局所的な界面強度評価法の確立」、「接合強度特性に及ぼす振動の効果と接合メカニズムの解明」について取り組んだ。「接合部への非接触振動付与手法の開発」については、接合界面に振動が伝達されていること、および振動励起のためのパルスレーザ照射条件を明らかにし、それに基づき、接合実験を行うことができた。「局所的な界面強度評価法の確立」については、微小な領域の界面強度の評価を行うための試験片や押込試験用圧子を設計・試作した。提案する手法により、樹脂の劣化による異材接合体の界面強度の変化を評価できることがわかった。「接合強度特性に及ぼす振動の効果と接合メカニズムの解明」については、接合界面の温度や接合部の状態、接合体強度特性などから、実験的にパルスレーザ照射の効果を明らかにすることができた。以上より、「おおむね順調に進展している」と判断した。
他方、研究を進める上で、以下のような課題があった。
・界面の強度が高く樹脂の変形が著しい場合には、提案する界面強度評価手法が適用できなかった。
・パルスレーザ照射による効果が認められる条件で作製したレーザ異材接合体について、提案する手法による界面強度の評価やシミュレーションによるメカニズムの解明を進める計画であったが、そのための接合条件の絞込みや試験片の加工に時間を要した。
ただし、上最終的な目標に対しては、年度全体として、上記のように順調に進めることができた。
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| Strategy for Future Research Activity |
ツインビームレーザ照射の効果を検討するために適切なレーザ照射条件が明らかとなり、また、実験的にはその効果を検証することができた。引き続き、作製したレーザ接合体の局所的な界面強度評価を行い、接合メカニズムや強度支配因子等を明らかにする。考えられる問題点・検討課題としては、振動付与の効果の定量的な評価があげられるが、表面状態や材質などを変化させた試験片を用いた実験や解析・シミュレーションの援用、また、他の界面強度評価法なども適用することで最終的な目標を達成したい。
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Research Products
(12 results)
