2016 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16H04253
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
遠山 茂樹 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20143381)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
Venture Gentiane 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 卓越教授 (30538278)
石田 寛 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (80293041)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ステント / 超音波モータ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、超音波振動の技術を利用して、血管のステント能動化したロボットを開発する。初年度の研究では、中央部にコイル、両端に超音波を受信する振動体を付加したステントを試作し、実験を行った。まずは血液の代わりに水を用いて超音波エネルギーの伝搬を実験した。即ち、液中の超音波発信器より発生した超音波を、周波数を同じくするステントの受信板で受け、コイルに進行波を生成する。受信板は共振するように形状を設計した。しかしながら、水中では受信板とともに振動する近傍の水が付加質量の役割をしており、空気中の共振解析でもとめた周波数より少し低い値となる。さらに、振幅を大きくすると(超音波発信器のワットを上げる)、さらに共振周波数が下がる。このため、一般には加振用の超音波発信器の周波数は一定であるため、これに合わせてステントの共振板を作ることは大変難しい。超音波振動を受ける円筒型レシーバ部において,共振により10倍以上の振動増幅を得るためには非常に高い寸法精度が必要とされることが分かった。実験では寸法を少しずつ変えて(共振周波数が少しずつ変わる)、最適な形状を決定した。これより効率よくエネルギーの授受ができるようになった。 しかしながら、このような共振現象を使ったエネルギーの授受は設計が難しく、実用的ではない。そこで、超音波の受信板を面積を大きくして(広域の周波数が受けられる)、超音波の衝撃エネルギーを受けるように改良した。このステントの過渡応答解析によりステータ部表面質点の楕円振動を確認した(進行波を発生し、駆動できる)。ステントを製作し水中での回転駆動実験を行った。レシーバとステータをSUS304、血管内壁に相当するものとして樹脂製のブロック(MCナイロン)を用いた。このステントは安定して回転することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまで共振を使った超音波エネルギーの授受を行ってきたが、超音波の受信板を面積を大きくして(広域の周波数が受けられる)、超音波の衝撃エネルギーを受けるように改良した。その結果、設計上の形状の細かい制約もなく効率的にエネルギーを授受できるようになった。複雑な設計やシミュレーションも必要なく、安定して駆動できるようになった。50ワット程度の超音波を供給すると、血管を模した管内で数rpmの運動ができた。
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Strategy for Future Research Activity |
これからは、改良したステントモータをより実用に近い形状、即ち、血流を阻害しないこと、メッシュ状にすること、最適な超音波の印可、人体モデルでの実験にすすむ。
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Research Products
(4 results)