2018 Fiscal Year Annual Research Report
Understanding of Adaptive Motion Capability in Insect Flight that Interacts with Generated Flow-field by Using Systems Biology
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16H04303
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
泉田 啓 京都大学, 工学研究科, 教授 (60206662)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平井 規央 大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 准教授 (70305655)
安藤 規泰 東京大学, 先端科学技術研究センター, 特任講師 (70436591)
飯間 信 広島大学, 理学研究科, 准教授 (90312412)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 昆虫 / 流体 / 生物・生体工学 / 知能機械 / 航空宇宙工学 |
Outline of Annual Research Achievements |
羽ばたきにより創成される流場環境を用いてマヌーバという適応的運動を実現するという観点から,蝶が適応的運動能力(運動知能)を発現するメカニズムの解明を目的とする.具体的には (1) 蝶が創成環境との非線形相互作用を如何に利用するか,(2) 生体の蝶の感覚器と身体機構とその入出力関係の解明について,生体の蝶の実験観測による生物学的な解析と様々なモデルの構成をとおした工学的な実現による,システムバイオロジーにより調査する. 生物学的な解析: 生体の蝶の複数の筋電を同時に計測し,記録できるようにした.アサギマダラの飛翔筋の筋電位を4チャンネルで取得するための計測装置を開発した.プリアンプはチョウの細長い胸部背面に取り付け可能な 3 x 6 mmとし,メインアンプは目的に合わせて増幅率やフィルタを設定できる設計とした.胸部を固定した蝶の筋肉に刺激を加えて運動の様子を計測した. 工学的なモデル解析: 上の筋肉に対する刺激と運動のデータを用いて筋モデルを同定した.また,蝶の羽ばたき飛翔の運動学的制御系をヒューリスティックに構成し,渦法を用いて構築した数値モデルにより,生体の蝶と同様の羽ばたき飛翔を再現した.マヌーバのうち,特に翼運動と渦運動の関係を調べるため,一様流中の振動翼の後流に形成される渦構造を非定常(非周期)翼運動を経由することで変化させられるかどうかを調べた.構造変化を引き起こす翼運動ははばたき周期の1周期程度の間振動数を下げることで与えた.振動数低減の開始位相と継続時間を様々に変えた結果,ある組み合わせ付近では速やかに渦構造が反転し,同時に揚力の符号が逆転させることが可能であることがわかった.この結果は揚力の制御を渦構造を経由した翼運動の変化で行った例であり,蝶の適応的運動能力の発現の解明に寄与するものであると考えられる.
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(16 results)