2017 Fiscal Year Annual Research Report
移動支援機器用インホイール型磁気ギアードモータの開発
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16H04310
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
中村 健二 東北大学, 工学研究科, 教授 (70323061)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 磁気ギアードモータ / 移動支援機器 |
Outline of Annual Research Achievements |
H29年度においては,昨年度試作した磁気ギアードモータの実証実験を行った。実験装置は,磁気ギアードモータの試作機と直流電源,3 相インバータ駆動回路,インバータ駆動回路用の補助電源,ヒステリシスブレーキ,トルクメータ,スコープコーダで構成される。実験において,モータの入力側では,まずホールセンサから読み取った回転子位置信号をインバータ駆動回路に入力しすることで,PWM制御の下,直流電圧を適切にスイッチングし,モータに3相交流電流を入力する。一方,出力側はモータの出力軸にトルクメータとヒステリシスブレーキを接続し,トルクメータから出力トルクと回転速度を読み取る。このような実験装置を用いて,回転速度一定の下,負荷トルクに対する各種特性を測定した。その結果,出力回転数を174 rpmとしたときの電流密度対トルク特性の実測値は,3次元有限要素法を用いた計算値と良好に一致し,ほぼ設計通りのトルクが得られていることが明らかになった。なお,本磁気ギアードモータの最大トルクは約13 N・mであった。 次いで,効率の測定を行ったところ,最高効率は負荷トルク11 N・m時に84.7 %となり,過去の試作機の最高効率よりも15%以上の改善を達成した。これにより,昨年度実施した高効率化の検討が有用であることが実証された。 今年度はさらにモータケースやポールピースの支持部材で生じる損失についても,3次元有限要素法を用いて検討を行った。その結果,支持部材における損失は約5.5 Wであり,総損失の11.4%を占めていることが明らかになった。また,支持部材にステンレス(SUS304)を用いることで,一般的なアルミニウムを用いる場合と比べて,大幅に損失を低減できることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度試作予定の移動支援機器に搭載する磁気ギアードモータの試作まで完了していることから、進捗は当初計画通りと言える。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は当初予定通り、移動支援機器のプロトタイプの試作と走行試験を行う予定である。
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Research Products
(4 results)