2016 Fiscal Year Annual Research Report
Massive Connect IoT 高効率同期無線ネットワークの実験的実証
Project/Area Number |
16H04361
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
亀田 卓 東北大学, 電気通信研究所, 准教授 (10343039)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
末松 憲治 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (20590904)
小熊 博 富山高等専門学校, 電子情報工学科, 教授 (40621909)
本良 瑞樹 東北大学, 電気通信研究所, 助教 (40736906)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | IoT / タイミング制御 / スペクトラム拡散 / 符号分割多元接続(CDMA) / 準天頂衛星システム(QZSS) / 全地球測位システム(GPS) / 時刻情報 / 位置情報 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では,準天頂衛星システム(QZSS: Quasi-Zenith Satellite System)や全地球測位システム(GPS: Global Positioning System)の測位信号によって得られる高精度な時刻情報や位置情報を基に送信タイミング制御を行うことで高効率な上りリンク同期 CDMA 通信を実現することを提案している.QZSS や GPS から得られた測位信号を基にして,各端末がどの程度の時刻精度で送信タイミング制御できるかを明らかにすることが提案方式の最も重要な課題である.この実証のために,3 年間の研究期間内に主に以下の 3 つの実験的実証を行う計画である: [実証フェーズ 1] QZSS/GPS 同期発振器の時刻・位置情報の実測評価,[実証フェーズ 2] 任意波形発生器などの信号発生器を用いた送信タイミング制御の実測評価,[実証フェーズ 3] USRP(ソフトウェア無線機)に実装した送信機を用いたフィールド試験.このうち,平成 28 年度はそれぞれ以下の内容を実施した. [実証フェーズ 1] QZSS/GPS 同期発振器の時刻・位置精度の実測評価: QZSS/GPS 同期発振器の個体差や可視衛星数の違いなどによる同期性能評価を行った.さらに,QZSS からの高精度測位信号による特性改善効果や,時刻情報・位置情報を同時に測定する評価を行った. [実証フェーズ 2] 任意波形発生器を用いた送信タイミング制御の実測評価: 評価系の構築に着手した. [実証フェーズ 3] USRP に実装した送信機を用いたフィールド試験: USRP への送受信機の実装を主に行った.しかし,USRP の GPS モジュールの性能が不十分であることが分かったため,実装にマイコンと FPGA を用いたシステムの構築に着手した.また,実験局免許申請の準備も開始した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
[実証フェーズ 3] で予定していた USRP を用いた実装で,USRP の GPS モジュールの性能が不十分であることが分かったため,USRP ではなくマイコンと FPGA を用いた実装に変更したが,予定していた内容についてはおおむね順調に進展している.さらに,[実証フェーズ 3] で変更したマイコンと FPGA を用いた実装を進めることでさらなる高性能化も視野に入れることができるため,当初の計画以上の成果が見込める.
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Strategy for Future Research Activity |
[実証フェーズ 2] の任意波形発生器を用いた送信タイミング制御の実測評価については,[実証フェーズ 3] が上記の方針で順調に進んだ場合には,先に同様の実験が行うことができる可能性があるため,研究開発の加速化のために実験を省略する可能性もある.
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