2017 Fiscal Year Annual Research Report
Experimental research on local integrator system that enhances functional coordination in the application of domestic internet of things
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16H04470
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
野城 智也 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (30239743)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | IoT / ライフサイクル・マネジメント |
Outline of Annual Research Achievements |
室内環境に係わる場所単位での統合的機能調整について検討した。まず、空調機と、別置された温湿度センサーという二つのThings間での相互調整にかかわるアルゴリズムについて、研究代表者らが手がけた小規模店舗などでの制御実績データなどを分析することにより、場所単位での統合的機能調整システムのための基本的アルゴリズムが有効性であるかを検証した。また、それぞれのThingsが独自に用いているプロトコルに依存せずに接続され、かつ空調機を制御する方法として、Web-API方式にて接続する方式を設定し、これにより、Thingsが協調的に連携制御できることを確認した。以上を踏まえて、評価・改良のフィードバック・プロセスを繰り返し、期待利益最大化・リスク最小化のためのシステム構成について知見を得ることを試みた。次に、日照調整機構をもった開口部装置、照明、空調機器をセンサー情報をもとに統合的に機能調整するシステムの実績データなどを分析することにより、三種類間のThingsにかかわる場所単位での統合的機能調整システムの構成及び基本的アルゴリズムの評価を行ない、改良すべき点を検証した。これと並行して、Thingsの付加・交換・更新への対応について検討し、以下の三つの課題を特定し、次年度にその解決を図ることとした。 課題1 現時点でのThingsの付加・交換・更新については、前記のWeb-API方式の普遍性を検証する必要がある。 課題2 単位空間内に複数のアプリケーションが働く場合、それらの働きに相互矛盾が発生する場合があり、これに対して統合的機能調整が働く必要がある。 課題3 建築のライフサイクルにわたって順次Thingsの付加・交換・更新していく場合は、ソフトウエアとハードウエアの交換間隔が異なることが想定され、これらの世代管理も統合的機能調整を働かせる必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画で想定した、期待利益最大化・リスク最小化のためのシステム構成について知見についてはまだ改良の余地があるが、概ね順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
複数のIoTアプリケーション及び状況の不都合な組み合わせについて、さらに事例分析を進め、不都合な組み合わせの予防をするための知見をさらに得ていく。 今年度特定した課題を踏まえ、場所単位での統合的機能調整システム(local Integrator) を建築のライフサイクルにわたって活用するための世代管理のあり方に関する考察をすすめていく 場所単位での統合的機能調整システム(local Integrator)」に対する居住者の受容性に関する知見を得ていく。
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Remarks |
「IoTのためのWeb API / Web API for IoT」は馬場博幸氏らとの共同の成果である
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