2018 Fiscal Year Annual Research Report
Modernization of Daimyo Garden
Project/Area Number |
16H04484
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
小野 芳朗 京都工芸繊維大学, その他部局等, 理事・副学長 (50152541)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中嶋 節子 京都大学, 人間・環境学研究科, 教授 (20295710)
三宅 拓也 京都工芸繊維大学, デザイン・建築学系, 助教 (40721361)
本康 宏史 金沢星稜大学, 経済学部, 教授 (80711374)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 大名庭園 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度の2018年度は、「図説大名庭園の近代(仮)」の出版に向けた編集会議を中心として主として京都において研究会を重ねた。出版会社を思文閣出版とし、編集者、およびカメラマンも交えた会議を展開した。カメラマンには岡山後楽園、高松栗林公園、金沢兼六園、水戸偕楽園、彦根玄宮園に赴き、出版用の写真撮影を依頼した。 本の構成は、巻頭グラビアに、四季、夜景、行楽、観光、鉄道都市、銅像、建物を共通項目としてシーンを取り上げることにした。大名庭園の近代とは、を議論するなかで、単なる風景を近代都市とするのではなく、近代的な視線を庭園の近代とする方向性が決められた。行楽のシーン、夜景のシーンなど、つまり庭園の使われ方が近代の諸相を表すと考えた。また藩祖や幕末の最後の藩主など英雄を銅像として顕彰する行為、観光のためのイベントや、そこにアクセスする鉄道、庭園をめぐる都市環境の変化とそれに対応する庭園の景観の変化、も近代的特徴ととらえられる。 本編は各庭園ごとに近代を語るシーンをあげて、解説するが庭園ごとの特徴に比重を置き、残存する資料、写真と現代の差異を議論していく。 本研究は、本を編む、という具体的な事項を作業していく中で、大名庭園の近世とは、そして近代とは何かを問い続ける研究となった。現代に遺るシーンがどうやって紡ぎ出されてきたのかを本を編むことで解明していくプロセスは、研究の方法論としても興味深いものとなり、低会陰の作り方、景観の創り方とはどうやってできるのか、主体と庭園保護、観光資源開発の意図が明らかになっていくものであった。 そして、今後大名庭園はどのような方向に向かっていくのか、おおよそ、オーセンティックな景観を復元していく方向となっているが、それはどの時代の何に根拠を求めていくのか、そしてどのように使っていくのかを最後の章にまつめることにしている。2020年の夏が刊行予定である。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)
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[Book] 大名庭園の近代2018
Author(s)
小野芳朗、本康宏史、三宅拓也
Total Pages
451
Publisher
思文閣出版
ISBN
978-4-7842-1909-4