2018 Fiscal Year Annual Research Report
Spatial characteristics of the Japanese architecture and the sliding doors
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16H04486
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
川本 重雄 近畿大学, 建築学部, 教授 (40175295)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福田 美穂 大阪市立大学, 大学院生活科学研究科, 准教授 (50379046)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 宮殿建築 / 東アジア / 洋風宮殿 / 日本住宅史 / 民家 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度に実施した研究は、1)東アジアの洋風宮殿に関する研究、2)室町時代から安土桃山時代にかけての武家住宅の研究、3)民家における引き違い建具の導入とその後の民家の発展過程に関する研究の3点である。 1)東アジアの洋風宮殿に関する研究では、東アジアの各国における近代化の中で洋風建築が宮殿にどのように取り入れられたかを検討した。日本の場合、明治維新後江戸城西の丸御殿が天皇の宮殿となるが、明治6年にそれが焼失すると、赤坂の元紀州藩邸が仮皇居となる一方、宮殿の再建計画も始まった。明治9年、明治天皇は宮殿建築の資料とするため、ロシア皇帝に冬宮殿の図面や写真を依頼し、それを贈られていることから、日本の洋風宮殿が冬宮殿(エルミタージュ美術館)をはじめとする西洋の宮殿からどのような影響を受けたかを調査した。また、『明治天皇紀』などを基に明治宮殿及び赤坂離宮ができるまでの歴史を解明した。そして、平成31年3月2日(土)にシンポジウム「東アジアの洋風宮殿」のテーマを開催し、朝鮮王朝・ベトナムグェン王朝の事例と赤坂離宮の比較研究を行った。 2)武家住宅の研究では、昨年度までに調査した鎌倉幕府・室町幕府の研究をまとめて論文としたほか、今年度は安土桃山時代の史料、特に秀吉が建てた聚楽第に関する史料を調査収集した。その結果、80年間にわたって「聚楽第大広間の図」とされてきた図が、聚楽第御殿の平面とまったく異なる、偽物であることが判明した。その内容は平成31年度の建築史学会で発表した。 3)民家では、秋田県下最古の民家である羽後町の鈴木家住宅、及び長崎県対馬市の長家住宅の実測調査を実施した。鈴木家は建物の外周及び内部の間仕切りに引き違いの板戸や障子が多用されており、引き違い建具を採用した当初の民家が書院造に近い開放的な建物であることがわかった。長家では対馬固有のデザイン文化を確認した。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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