2018 Fiscal Year Annual Research Report
Layered perovskite engineering: design of ferroelectrics through control of oxygen octahedral rotations
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16H04496
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
藤田 晃司 京都大学, 工学研究科, 教授 (50314240)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村井 俊介 京都大学, 工学研究科, 助教 (20378805)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 強誘電体 |
Outline of Annual Research Achievements |
従来のペロブスカイト酸化物強誘電体では局所的な金属元素-酸素間の共有結合が結晶構造の反転対称性の破れをもたらすが、研究代表者らは、層状ペロブスカイトNaYTiO4において、構成元素の共有結合に依存しない機構、すなわち「頂点共有したTiO6酸素八面体の回転」によって結晶構造の反転中心が消失することを初めて実証した。本研究では、強誘電体の物質研究の新しいパラダイムの構築を念頭に、この原理を大きく拡張する。具体的には、「層状ペロブスカイトエンジニアリング」により酸素八面体回転を制御して、(1)ハイブリット間接型強誘電体の物質群を開拓するとともに、(2)このタイプの強誘電体に特有の物性・機能創出を目指す。 平成30年度は、カチオンおよびアニオン欠損型ペロブスカイト関連層状酸化物に焦点を当て、酸素八面体回転制御に基づく強誘電性の発現を目指した。カチオン欠損型ペロブスカイト関連層状酸化物については、高温固相反応により候補物質を合成した。放射光X線・中性子回折、光第二高調波発生および強誘電ヒステリシス測定により構造解析・物性評価を行った結果、いくつかの系において室温で強誘電相が安定化されることがわかった。また、高温放射光X線・中性子回折測定により、構造相転移も同定され、強誘電性がハイブリット間接型の機構によって現れることが示唆された。これは強誘電相転移機構の解明につながる重要な成果である。アニオン欠損型ペロブスカイト関連層状酸化物については、多結晶バルクおよびエピタキシャル薄膜として候補物質を合成した。基礎物性評価により室温での強磁性と強誘電性の共存が確認され、ハイブリット間接型強誘電体に特有の物性発現の可能性が示唆された。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(15 results)