2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of novel functions generated by photo-self-reduction of iron oxyhydroxide, and elucidation of the mechanism
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16H04498
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
勝又 健一 東京理科大学, 研究推進機構総合研究院, 准教授 (70550242)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | オキシ水酸化鉄 / フォトン・フェントン反応 / 水素 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、ユビキタス元素であり、無毒かつ環境への親和性が高い鉄を原料としたFeOOHの新しい光機能性に着目し、その機構を解明することで、環境浄化とエネルギー生成を兼ね備えた材料開発の研究の基盤を確立することが目的である。 FeOOHを用いた光水素生成反応と酸素量の関係とフォトン・フェントン反応を利用した水素生成反応を調査した。低酸素条件下ではほとんど水素が発生せず、酸素濃度に対して水素生成速度が加速することが分かった。また、酸素消費量と水素生成量に相関があり、酸素消費1 mmolに対して水素0.15 mmolが生成することが分かった。また、酸素存在下では発生するOHラジカル量が増加することが分かった。鉄イオンをメタノール水溶液に入れた場合においても水素発生が可能であり、溶液の鉄イオンがフォトン・フェントン反応を引き起こすことが分かった。 メタノール、エタノール、プロトン、ヘキサノールなどの第一級アルコールおよびシュウ酸を反応溶液として用い水素生成が可能であるかを調査した。また、FeOOHの高活性化を目指すためNi2+, Mg2+をFeOOH内にドープし水素生成能が向上するかを調査した。使用した全てのアルコールにおいて水素生成が可能あることが分かった。シュウ酸を犠牲剤として使用した場合、溶解させるシュウ酸量が多くなると水素生成量が低下し、反応前後でFeOOHの構造を保つことができないことがわかった。Ni2+, Mg2+をFeOOH内にドープした場合、水素生成能が低下することが分かった。2価金属をFeOOHにドープした場合、活性が低下する可能性を示唆する結果となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究成果の再現性の確認、およびドーピングによる影響について調査することができた。引き続き調査を続けることで、メカニズムを解明する次の段階へと研究を進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
FeOOHを電極として光電気化学測定を行う。測定の条件は、最適条件を適用し、さらに同位体試薬やガスを用いて実験を行う。実験中に生成した反応物についてガスはGC-TCD、GC-MS、溶液中は液体クロマトグラフィー(HPLC)で測定評価する。さらに、フラットバンド電位を測定することで伝導帯を見積もる。FeOOH表面で起きている反応(自己還元、水素生成、錆の自己生成)について明らかにする。 さらに、これまでの実験から得られた最適条件下において模擬有機系廃液からの水素生成について評価する。工場からの廃液を想定し、メタノール、イソプロピルアルコール、ジメチルスルホキシド、シュウ酸を模擬有機系廃液として検討し、作製したFeOOHを用いて水素生成能を調査する。さらに水分解光触媒による水素、酸素生成システムと組み合わせることを検討し、水分解により生成した酸素をFeOOH系(有機系廃液からの水素生成システム)で消費することで、最終的には水素ガスのみを取り出す新しい光エネルギーを用いた水素生成システムの構築について可能性を調査していく。
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Research Products
(7 results)