2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of SBW Fluorescence Nanothermometry Platform by Using Ceramic Nanoparticles
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16H04499
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
曽我 公平 東京理科大学, 基礎工学部材料工学科, 教授 (50272399)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横田 秀夫 国立研究開発法人理化学研究所, その他, 研究員 (00261206)
岸本 英博 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80251213)
上村 真生 東京理科大学, 基礎工学部材料工学科, 講師 (80706888)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | イメージング / ナノ粒子 / 近赤外 / 蛍光 / 温度計測 |
Outline of Annual Research Achievements |
「第2の生体の窓(SBW)」と呼ばれる1000~1700nmの波長域は、蛍光バイオイメージングにおいて従来の波長域に比べ約10倍の数cmにおよぶ観察深度を達成可能なことから近年にわかに注目を浴びている。また、蛍光強度比を用いたナノ温度イメージングは、プローブ濃度の影響を受けず、高解像度で三次元の温度の可視化方法として注目を集める温度の可視化手法である。本研究では萌芽研究で確かな感触を得たセラミックスナノ粒子を用いたSBWにおけるナノ温度イメージングを、実用的かつ革新的な科学技術研究手法として材料とシステムの双方からその基盤を確立することを目的として研究を進めている。平成29年度は、前年度に作製した各RED-CNPsの蛍光温度プローブを用いて、実際に細胞におけるナノ温度イメージングを行う。細胞の蛍光温度イメージングには、申請者が既に所有するSBW顕微蛍光顕微鏡をソフトウエアによりハイパースペクトル顕微鏡に改造し、Ho 蛍光イメージング像とEr 蛍光イメージング像の撮像を可能にすることを目標とした。さらに各RED-CNPsを細胞に播種して細胞内に導入した後、このイメージングシステムを用いて、細胞のSBW蛍光イメージング画像のHo蛍光イメージング像とEr蛍光イメージングの輝度値を比較することで、ナノ温度イメージングを行い、細胞運動や分裂における細胞内局所の温度変化を明らかにすることを狙いとして研究を進めた。その結果、目標としたハイパースペクトル顕微鏡の構築と蛍光像の描出が建っ際された。しかしこれまでの研究において、プローブ全体の構造を考慮した結果、温度イメージングにおける遮蔽層形成には、フッ化物を用いるよりも分極の小さい高分子を用いた方が、プローブが小粒径である方が幅の広いイメージングシーンに対応可能であることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概略に述べた通り研究計画通り順調に進行しているが、これに伴い新たな課題が浮上し、次年度解決の問題として提起した。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究において、プローブ全体の構造を考慮した結果、温度イメージングにおける遮蔽層形成には、フッ化物を用いるよりも分極の小さい高分子を用いた方が、プローブが小粒径である方が幅の広いイメージングシーンに対応可能であることが明らかになってきた。したがって最終年度に当たる平成30年度の研究においては、遮蔽層として分極の小さい高分子による遮蔽層形成に取り組む。
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