2017 Fiscal Year Annual Research Report
各種蓄電デバイス高性能化のための長尺機能性ナノファイバーの開発
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16H04558
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
向井 紳 北海道大学, 工学研究院, 教授 (70243045)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荻野 勲 北海道大学, 工学研究院, 准教授 (60625581)
岩村 振一郎 北海道大学, 工学研究院, 助教 (10706873)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 反応・分離工学 / 触媒・化学プロセス / ナノ材料 / 燃料電池 / 電気二重層キャパシター / レドックスフロー電池 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では独自に開発した長尺カーボンナノファイバー(CNF)の高効率製造法(LPI法)を発展させて、高機能化された、あるいは新機能が導入されたナノファイバー(NF)を効率よく製造する技術を確立し、これによって得られた機能性NF(FNF)を各種蓄電デバイスの性能向上のために活用することを目的に実施している。 本年度はまずFNFの成型について検討を行った。まずはFNFを溶媒に分散させ、分散液を吸引ろ過することでFNFをシート状に成型できることを確認した。作製に用いるFNFの径が大きいとシートは脆くなる傾向にあったが、微小径のFNFを用いた場合には折り曲げることが可能な安定なシートが得られることを実証した。次に得られたFNFを型枠に入れ、圧縮することで簡単にモノリス体になることを確認した。得られたモノリス体に空気等の低粘性流体を高速で通過させると最初に若干の重量減少が見られたが、その後はモノリス体の重量はほとんど変化しなかった。より粘性の高いアルコール等を通過させた場合には重量が大きく減少したが、作製時にバインダーを混ぜるだけで、種々の流体を通過させてもほとんど重量減少が見られない安定なモノリス体が得られることが分かった。なお、市販のCNFをベースにしたFNFを用いた場合には繊維長が短すぎてシート化やモノリス体化はできなかった。 このようにして得られたシート、モノリス体を電気二重層キャパシター、固体高分子形燃料電池、レドックスフロー電池の各蓄電システムに適用し、システムが作動することを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ほぼ当初の計画通りに研究を展開できており、予想していたような成果が得られているため、このような評価をした。
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Strategy for Future Research Activity |
FNFの種類や構造パラメータのチューニングを行い、引き続き電気二重層キャパシター、固体高分子形燃料電池、レドックスフロー電池の各蓄電システムの性能向上を図る。さらにリチウム空気電池等の新規蓄電システムへの応用も期待できるため、これらのシステムへの応用展開の可能性についても検討を行う予定である。
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Research Products
(19 results)