2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of high-efficiency sonoreactor using ultrafine bubble and application for wastewater treatment
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16H04560
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
安田 啓司 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (80293645)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小島 義弘 名古屋大学, 未来材料・システム研究所, 准教授 (80345933)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 反応装置 / ソノプロセス / ウルトラファインバブル / キャビテーション / 超音波 / 化学工学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、ウルトラファインバブルを用いたソノリアクターにより、以下の応用研究を行った。 1)超音波キャビテーションによる金ナノ粒子の合成(化学的作用の応用) 通常の金ナノ粒子合成法では、金イオンをクエン酸などで還元し、界面活性剤や高分子からなる粒子の安定剤により、粒子径を制御するが、安定剤が金ナノ粒子表面に吸着するため、不純物の原因となる。本研究では、還元剤と安定剤を使用せずに、テトラクロロ金酸水溶液にウルトラファインバブルを添加して、周波数500kHzの超音波を照射した。ウルトラファインバブルを添加することにより金ナノ粒子の平均径が119 nmから25 nmに小さくなった。これは、ウルトラファインバブルによって、キャビテーションの生成が促進され、水分子の分解により生成される還元性を持つ水素ラジカルの量が多くなり、金ナノ粒子の核生成が促進したためである。また、ウルトラファインバブル存在下で合成した金ナノ粒子は数か月以上沈殿しなかった。金ナノ粒子は排水中の有害物質の吸着や重金属の電気化学的検出に応用できる。 2)超音波霧化による生理活性物質の分離(機械的作用の応用) 生理活性物質であるフェニルアラニンは必須アミノ酸であり、医療や食品へ利用されている。超音波霧化によって、霧中に溶質を濃縮することができる。この方法は熱変化を伴わずにメンテナンスが不要である利点を持つ。本研究では、周波数2.4MHzで水溶液からのフェニルアラニンの超音波霧化分離を行った。フェニルアラニンは超音波霧化によって濃縮され、初期濃度が低いほど、濃縮倍率が高くなった。さらに、ウルトラファインバブルを添加すると濃縮倍率はさらに増加した。これはウルトラファインバブル水に吸着したフェニルアラニンが液面に上昇し、液滴を形成したためである。この方法は排水中の有価物質を分離する方法として期待できる。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(13 results)