2018 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of developmental mechanisms of the cerebral cortex focusing on axon guidance
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16H04654
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
新明 洋平 金沢大学, 医学系, 准教授 (00418831)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河崎 洋志 金沢大学, 医学系, 教授 (50303904)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 軸索ガイダンス / Draxin / マウス / フェレット |
Outline of Annual Research Achievements |
精巧な神経回路網は高次神経機能の構造的基盤である。脳発生期に複雑で精巧な脳回路が形成される仕組みについてはよく分かっていない。私は、独自に発見した軸索ガイダンス分子Draxinの機能に着目して大脳皮質の神経回路形成機構の解明を目指してきた。視床神経や大脳皮質神経細胞の分離培養実験から、Draxinは低濃度では神経の突起伸長を促進し、高濃度では逆に突起伸長を抑制する事が分かっている。このDraxinの濃度依存的な活性が、大脳における神経回路形成に重要であると考えられる。従って、本研究では、Draxinの濃度依存的な軸索ガイダンス活性制御の分子メカニズムの解明を目指し研究を行った結果、以下のことを明らかにした。1)Draxinの神経突起伸長の促進効果には、受容体であるDccとNeogeninがあれば十分である。2)Draxinの神経突起伸長の阻害効果には、受容体であるDccとNeogeninに加えて、ヘパラン硫酸プロテオグリカンが関与する。これらの結果から、Draxinの濃度依存的な活性には糖鎖が関わる高度な制御メカニズムの存在が示唆された。 さらに本研究では、高等哺乳動物に特徴的な神経回路形成機構を理解することを目的に、フェレット大脳皮質における遺伝子ノックアウト技術の開発を目指した。本研究の結果、我々は子宮内電気穿孔法とCRISPR/Cas9システムとを組み合わせることにより、フェレット大脳皮質特異的な遺伝子ノックアウト法を確立した。この技術の有用性を示すために、ヒト滑脳症の原因遺伝子として知られているCdk5遺伝子のノックアウトを行なった。Cdk5に対するCIRSPRコンストラクトを導入すると脳回の形成が阻害された。これらの結果から、我々が独自に開発した手法がフェレット大脳皮質の発生研究に極めて有用であると考えられた。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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