2018 Fiscal Year Annual Research Report
Regulation of redox signaling by reactive sulfur species in nervous system
Project/Area Number |
16H04674
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
居原 秀 大阪府立大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (60254447)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
澤 智裕 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 教授 (30284756)
中嶋 秀満 大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 准教授 (30405360)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 活性イオウ分子種 |
Outline of Annual Research Achievements |
システインのチオール基にイオウ原子が過付加したパースルフィドは、活性酸素、レドックスシグナルを制御する「活性イオウ分子種」として注目されている。神経系において活性酸素、レドックスシグナルが病理・生理学的に重要であることが明らかになりつつあるが、その内在性制御因子である活性イオウ分子種に関する知見は、これまでにほとんどなかった。本研究では、神経系における活性イオウ分子の代謝、レドクスシグナル制御機構を解明し、さらに神経変性疾患モデルを用いて発症メカニズムとの関連を明らかにすることを目的としている。 平成30年度は、活性イオウ分子種の動態解析を行うために、質量分析による活性イオウ-メタボロミクス法について各種親電子性アルキル化剤について検討した。その結果ヒドロキシフェニル基を持つβ-(4-hydroxyphenyl)ethyl iodoacetamide (HPE-IAM)が活性イオウを安定化することを見出した。さらに様々なヒドロキシ基を持つ化合物の安定化能を解析したところ、チロシンが非常に高い活性イオウ安定化能を有することを見出した(Redox Biol. 2019)。この知見を利用した活性イオウ-メタボロミクス法を開発し、アルツハイマー病モデルマウスにおいて病態進行と活性イオウレベルのとの間に相関があることを見出した(論文投稿準備中)。また、新規の活性イオウドナーを開発し、炎症疾患モデル細胞または動物を用いて生体内における活性イオウレベルの上昇が、炎症抑制に有効であることを明らかにした(Cell Chem. Biol. 2019)。この新規活性イオウドナーを用いてアミロイドベータ誘発性細胞毒性試験を行ったところ、細胞内活性イオウレベルの上昇がアミロイドベータ誘発性細胞毒性を軽減することを明らかにした(論文投稿準備中)。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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