2017 Fiscal Year Annual Research Report
中枢神経系・感覚器における部位および伝達物質特異的神経細胞除去法の開発
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16H04688
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Medical Science |
Principal Investigator |
米川 博通 公益財団法人東京都医学総合研究所, 基盤技術研究センター, 特任研究員 (30142110)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉川 欣亮 公益財団法人東京都医学総合研究所, ゲノム医科学研究分野, プロジェクトリーダー (20280787)
設楽 浩志 公益財団法人東京都医学総合研究所, 基盤技術研究センター, 主席基盤技術研究職員 (90321885)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ジフテリア毒素受容体 / ジフテリア毒素 / 蛍光タンパク質 / 組織特異的プロモーター / 中枢神経系 / トランスジェニックマウス / ノックインマウス |
Outline of Annual Research Achievements |
TRECK法は、組織特異的プロモーターとヒト由来のジフテリア毒素受容体(hDTR)を用いたトランスジェニック(Tg)マウスにジフテリア毒素(DT)を投与することにより、マウス個体内の1種類の細胞を特異的に破壊する方法である。しかし、従来のTRECK法は、特異性が極めて高いプロモーターにしか応用できないことなどの欠点を持っていた。 そこで、今回はこの欠点を克服するため、「特異性の低いプロモーターでも使用可能で、かつ特定の細胞をより特異性高く標的とする」ための改良を加えた。そのため、①2ないし3種類の中枢神経系に特異的に発現するプロモーターを組み合わせること、②それらのプロモーターをCre/loxP系などの相同組換え系を用いて、Creドライバーマウスなどとの交配により、導入した蛍光色素を順次発現させ、中枢神経系を異なった蛍光で分染し、それぞれの中枢神経系の組織が追跡できる方法を開発し、③最終的に標的細胞がDTにより特異的に破壊される、その様なことが可能なベクターを考案した。すでに今回のベクターでは培養細胞で期待通り機能していることが確認された。そのため、神経系特異的に発現するプロモーターを用い、生きたマウス個体、すなわちトランスジェニック(Tg)マウスやノックイン(KI)マウスでこのベクターが培養細胞の時と同じように機能するか否かを検討するため、Tgマウス2系統、KIマウス3系統を作製し、系統として樹立した。現在、Tgマウス1系統、KIマウス1系統を用いて発現解析を行なっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
作製したトランスジェニック(Tg)マウスに蛍光蛋白の発現が認められなかったため、プロモーターを変えて、再度Tgマウスを作製し、樹立には成功した。また、このTgマウスで発現が認められない場合を想定して、ノックイン(KI)マウスを3系統樹立して、そのうちの1系統は発現解析を行なっている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度は発現解析に全力を尽くす。また、もし発現が見られないことを想定し、新たなるプロモーターの利用によるKIマウスの作製を行なう。
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Research Products
(7 results)