2018 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of the mechanism of vasohibin-2 for cancer progression
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16H04689
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐藤 靖史 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (50178779)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 康弘 東北大学, 加齢医学研究所, 助教 (60332277)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | VASH2 / 膵がん / αチューブリン脱チロシン化 / 血管新生 / 骨髄由来免疫抑制細胞 / M2マクローファージ / 転移 |
Outline of Annual Research Achievements |
膵がんにおけるVASH2の意義を明らかにするために、ヒト膵がん近似の自然発がんマウスモデルとして世界的に定評のあるPDX-1-Cre; LSL-KrasG12D; LSL-Trp53R172Hトランスジェニックマウス(以下KPCマウス)と研究室で樹立しているVash2(LacZ/LacZ)とを交配した。また、KPCマウスより単離した膵がん細胞について、Vash2ノックダウン細胞を作成し、細胞機能を比較した。その結果、Vash2発現をノックダウンすると、膵がん細胞の増殖は影響を受けなかったが、遊走・浸潤能は顕著に抑制され、同細胞をマウスに同所移植すると、腫瘍血管新生抑制のため腫瘍発育が抑制されるばかりか、肝転移や腹膜播種が顕著に抑制されて、生存期間が有意に延長した。また、個体レベルでは、KPCマウスと比較して、KPC・Vash2(LacZ/LacZ)では、膵がんの発生には差は認めなかったが、遠隔転移は顕著に抑制された。そこでVash2の機能について詳細に解析した結果、分泌されたVash2が血管新生を促進するだけでなく、tubuline carboxypeptidase活性によって細胞内でαチューブリンを脱チロシン化することで、膵がん細胞の運動能を亢進させること、また膵がん細胞のCXCL2リガンドのケモカインやG-CSFなどのサイトカインの発現を上昇させて、膵がん組織に骨髄由来免疫抑制細胞やM2マクローファージを集積させて、がん免疫を不活性化するなど、多彩な作用に膵がんの進展に寄与することを明らかにした。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)