2018 Fiscal Year Annual Research Report
Interaction of protumor stromal cells accelerates cancer progression
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16H04691
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
田中 正光 秋田大学, 医学系研究科, 教授 (20291396)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 間質細胞 / マクロファージ / 中皮細胞 / 線維芽細胞 / 内皮細胞 / スキルス胃癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
腫瘍では様々な間質細胞が連携して癌の進行に有利な微小環境を作っている。当課題ではヘテロな間質細胞の複合作用を解析し、癌の悪性化を誘導する間質細胞ネットワークの機構を明らかにする事を目的にしている。具体的には、中皮細胞、線維芽細胞、マクロファージが癌の浸潤を誘導するプレ・ニッチの形成、腫瘍組織の形態形成に及ぼす作用を明らかにする。 前年度から引き続いて、胃癌の深部浸潤をモデルにした間質ネットワークの機構についての解析を中心に進めた。マクロファージが癌の細胞外小胞を貪食し、その小胞内分子および小胞構造をさらに第三の間質細胞に受け渡す新規伝搬機構をまとめ、論文が採択された。 ヒト癌由来細胞外小胞・小胞を取り込んだTAM(マクロファージ)・活性化中皮細胞とこれらの各対照細胞から行ったRNAシークエンスリスト中からヒト遺伝子を比較し、用いた胃癌細胞のモデル実験では癌細胞外小胞内の分子の約17 %が、TAMを経て再びマクロファージから分泌された小胞内に伝搬されている事などを見出した。このTAMが分泌する癌由来分子を比較的高率に含む小胞は、TAMの細胞膜の特徴的な突起(ブレブ)形成に依存する。これらの癌由来分子はTAMを介して中皮細胞に伝搬されると、中皮細胞に間葉転換(EMT様の変化)を誘導した。同様に癌細胞外小胞分子はTAMを介して線維芽細胞、血管内皮細胞にも伝搬し、それらの間質細胞の間葉転換やCAF(癌関連線維芽細胞)への変化を誘導して癌細胞の浸潤を招くニッチを形成する機構が分かった。個別の分子作用の解析は、一部まだ継続して検討を残している。腸間膜微小器官の組織においても、上記の癌分子情報の伝搬機構が見られ、その結果同器官にリンパ管新生を誘導する事を見出した。 癌細胞からマクロファージを介して中皮・線維芽細胞・内皮細胞に癌分子情報の伝搬が生じるネットワークの一部を解明した
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(10 results)
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[Journal Article] Curcumin analog, GO-Y078, overcomes resistance to tumor angiogenesis inhibitors.2018
Author(s)
Shimazu K, Inoue M, Sugiyama S, Fukuda K, Yoshida T, Taguchi D, Uehara Y, Kuriyama S, Tanaka M, Miura M, Nanjyo H, Iwabuchi Y, Shibata H
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Journal Title
Cancer Science
Volume: 109
Pages: 3285-3293
DOI
Peer Reviewed
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