2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of eradicative cancer treatment based on synthetic lethality of induced cancer stem cells
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16H04701
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Research Institution | National Cancer Center Japan |
Principal Investigator |
清野 透 国立研究開発法人国立がん研究センター, 研究所, 分野長 (10186356)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 合成致死 / がん幹細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
肺腺がんの細胞株化は30%程度しか成功していないのに対し、並行して進めていた上皮性卵巣がんの細胞株化はほぼ95%もの高率かつ短期間に樹立できることが分かった。また、それらのXenograftも元の腫瘍組織像を忠実に反映することが確認できた。人工卵巣がん細胞モデルは既に作成していたため、卵巣がんで研究を進めるよう方針を変更した。High-grade漿液性腺がん(HGSC)は以前からXenograftモデルが多くあるが、類内膜腺がん、明細胞がん、粘液性腺がんについてはXenograftモデルは少なく、特に粘液性腺がんは試した3例ともXenograft腫瘍を形成できなかった。そこで、HPV16 E6E7, MYC, 活性型KRAS(EMRと呼ぶ)をテトラサイクリン誘導系ベクターで導入し、強制的にXenograft腫瘍を形成させる方法を試みた。その結果、マウス皮下での腫瘍原性がなかった3株全てから短期間に腫瘍を形成させることに成功した。これらの腫瘍は病理学的に元の腫瘍とは明らかに異なり未分化腺がんとなったが、腫瘍形成後にEMR遺伝子の発現を止めると、腫瘍はやや退縮したが残存腫瘍の組織像を調べると元の患者腫瘍の組織像を忠実に再現できていることが分かった。また、新たに樹立した18株の卵巣がん細胞株のうち明細胞がん由来の7株の内4株、類内膜腺がん由来の2株の全て、粘液性腺がん由来の4株の内1株でARID1Aが陰性であることが分かった。これらの細胞株に対して通常培地の添加物として用いられる増殖因子や阻害剤への増殖依存性を調べた。ARID1A陰性の細胞株に対して特異的にcompound Xが強く増殖抑制することを見出した。人工がん幹細胞ならびに新規がん細胞株を用いてCas9/gRNAによる合成致死screeningによる標的遺伝子の探索を進めたい。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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