2017 Fiscal Year Annual Research Report
Genetic and neural basis of social behaviors in vertebrates
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16H04819
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Research Institution | National Institute for Basic Biology |
Principal Investigator |
成瀬 清 基礎生物学研究所, IBBPセンター, 特任教授 (50208089)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | c-fos / egr1 / 興奮依存的発現 / DD_Cre / DD_mClover3 / オプシン遺伝子 / モノクローナル抗体 / 免疫組織化学 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度にはc-fosクローンの プロモータ領域下流に不安定化ドメインをもつ組換え酵素DD_Creをもつコンストラクトを構築した。PhiC31 インテグラーゼを用いて遺伝子導入し、G0世代を得た。その後交配によりF1世代を作成した。この系統をレポーター系統と交配しtrimethoprim(TMP)存在下で興奮誘導剤PTZ処理を行った。その結果PTZ処理によってもレポーター系統での蛍光が観察されなかった。この原因としてfosmidクローンによる遺伝子導入ではc-fosプロモーター活性が十分再現できていないことが考えられた。そこでc-fos遺伝子座へのノックインによってDD_Cre発現系統の樹立を計画した。またおなじ初期応答遺伝子座であるegr1においてもノックイン系統を樹立することした。ノックインによるc-fos/egr1活性の評価にあたりまずにDDmClover3をノックインし、TMP存在下でPTZ処理した際に_mClover3の蛍光が観察されるかどうかをG0個体で確認した。その結果当該蛍光がTMP存在下でPTZ処理した際に確認された。そこでDD_Creカセットをc-fos及びegr1遺伝子座の5’領域にノックインした系統を作成した。 オプシン遺伝子のKO作成ではsws1遺伝子の第二メチオニン以下の領域にgRNAを設計し、CRISPR/CAS9法による欠失変異体を作成した。またN末領域での各オプシン遺伝子間のアミノ酸配列比較を行い異なる領域の配列を用いてペプチドを合成した。合成ペプチドを抗原にラットを用いてモノクローナル抗体を作成した。モノクローナル抗体を免疫染色でスクリーニングしたところ野生型で免疫染色されsws1変異体では染色されない抗体を得ることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
c-fos領域のfosmidクローンを用いて作成したDD_Cre遺伝子導入系統がまったくTMP存在下で興奮誘導剤PTZ処理により組換え活性が得られなかった点が研究の遅れを引き起こしている。幸いde novo遺伝子座の5’領域に蛍光タンパク質カセットを挿入してde novo遺伝子のプロモーター活性を用いる方法を樹立したことからこの方法による遺伝子導入系統の作成を行う。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はノックイン法を用いたDD_Cre発現系統の作成を行う。この際にはc-fosに加えてegr1遺伝子座によるDD_Cre発現系統の作成も行う。またDD_Creのみではなく蛍光タンパク質mClover3にDDドメインを付加したDDmClover3を作成して、mClover3蛍光を指標にしたTMP存在下で興奮誘導剤PTZ依存性の発現依存性についても同時にモニターしながら系統の樹立を行う。 sws1変異体作成ではホモ系統の樹立を行うと当時に、タンパク質レベレでの解析を行うためsws1タンパク質を検出できるモノクローナル抗体のスクリーニングを進める。
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Research Products
(4 results)