2018 Fiscal Year Annual Research Report
Evolution and genomic population genetics of genes related to human mental activity
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16H04821
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Research Institution | The Graduate University for Advanced Studies |
Principal Investigator |
颯田 葉子 総合研究大学院大学, 先導科学研究科, 教授 (20222010)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
早川 敏之 九州大学, 基幹教育院, 准教授 (80418681)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 統合失調症 / 正の自然選択 / リスク型と非リスク型 / 環境適応 / 社会構造の変化 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒトの疾病に関わる遺伝子のSNP(疾病SNP)の多くが他の霊長類で保存されている祖先型であることがあきらかになっている。これらのSNPがヒトの疾病と関わるようになったのは、ヒト特異的な環境変化がその引き金となり、ヒトで新たに疾病抵抗性SNPが出現したという仮説の元に、疾病(リスク型)SNPと疾病抵抗性(非リスク型)SNPの分岐年代や非リスク型SNPの正の自然選択の可能性等について解析している。本課題では、GWAS解析により明らかとされた統合失調症に関連する108のSNPsについて、非リスク型あるいはリスク型SNPに正の自然選択が働いた可能性を探している。 昨年度開発したSFS (Site Frequency Spectrum) とLD (Linkage Disequilibrium:連鎖不平衡)を組み合わせた方法(Fc法)での解析を行った。しかし、Fc法では組み換えの効果の検出が甘く、またsoft sweep と hard sweepの区別もつきにくいことから、Fc法を発展させた2DMSFS(two dimetional site frequenccy spectrum) 法を開発した。この方法は遺伝的組み換えの効果を明確に区別できる点、またsoft sweep と hard sweep を区別できる点においてFc法より優れている。現在は2DMSFS法を用いて108SNPsの解析を行っている。また、この結果と比較するために、ヒトゲノム中からイントロンに存在する100個ののSNPsをランダムに選び、新しい方法により自然選択の効果を調べた。その結果およそ96%のSNPsが中立変異であることが明らかとなり、108SNPsの結果との比較により、統合失調関連変異に自然選択が有意に働いているかの検討が期待できる。なお開発した方法については論文としてまとめ現在国際誌に投稿中である。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(12 results)