2017 Fiscal Year Annual Research Report
Comparative analysis of alternative splicing diversity in human and ape brains
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16H04849
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Research Institution | Center for Novel Science Initatives, National Institutes of Natural Sciences |
Principal Investigator |
郷 康広 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(新分野創成センター), 新分野創成センター, 特任准教授 (50377123)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 選択的スプライシング / 遺伝子発現 / 進化 / 霊長類 / チンパンジー / アイソフォーム / ロングリードシーケンサー |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒトをヒトたらしめる分子基盤の解明のために,ヒトと類人猿の脳内発現遺伝子の転写産物(アイソフォーム)レベルの比較解析を行い,既存の参照ゲノム配列やデータベース上の遺伝子構造モデルに依存しない方法での選択的スプライシングの多様性解析を行うとともに,ヒト特異的新規発現エキソンの同定とその生物学的意義を解明することを目的とする. 前年度までに,ヒトとチンパンジーそれぞれ1検体の死後脳8領域(前頭前野背外側部,下前頭回,運動前野,一次視覚野,前帯状皮質,海馬,線条体,小脳)由来アイソフォーム解析用ライブラリー(Iso-Seq法)の作製,およびヒトにおいて,ロングリード型次世代シーケンサー(PacBio社RSII)による完全長cDNA配列決定を行うことができたため,平成29年度は,チンパンジー由来アイソフォームライブラリのロングリード型次世代シーケンサーによる配列決定を行った.ヒトとチンパンジーで得た配列データを用いて解析を行ったところ,それぞれ高品質な完全長アイソフォームをそれぞれ12,744個,9,923個同定することができ,そのうちヒトにおいては2.5%,チンパンジーでは7.6%のアイソフォームが既存のデータベースには存在しない新規アイソフォームであることを見出した. さらに,同じくロングリード型シーケンサーであるOxford Nanopore社MinIONによるアイソフォームライブラリーの配列決定も,ヒトとチンパンジーのそれぞれに対して行い,データをPacBio社RSIIで得たデータと詳細な比較を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ヒトとチンパンジー脳由来完全長cDNAライブラリ作製,PacBio社ロングリード型次世代シーケンサーによる配列決定を予定通り行うことができた.加えて,PacBio社とは別のロングリード型シーケンサーであるOxford Nanopore社MinIONによるアイソフォームライブラリーの配列決定を,ヒトとチンパンジーの両種において行うことができた. PacBio社RSIIとOxford Nanopore社MinIONの比較の結果,実験コスト面,ライブラリ調整などの簡便さではOxford Nanopore MinIONが優れているが,データの質に関しては,今回の比較結果ではPacBio RSIIの方が優れていた.
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Strategy for Future Research Activity |
ヒト,チンパンジーと同様にアウトグループとしてのゴリラにおいてもアイソフォーム解析用ライブラリの作製とロングリード型シーケンサーによるシーケンシングを行う. ヒトとチンパンジーにおいてはすでに配列データを取得しており,それぞれの種において,高品質な完全長アイソフォーム同定のための解析手法の検討,ヒトとチンパンジーの比較解析手法の検討を行う.予備的な検討を行った結果,約4000遺伝子において,ヒトとチンパンジーの相同遺伝子間のアイソフォーム比較が可能であることを見出した.今後は,ゴリラのデータを加えることで,ヒト特異的なアイソフォームや新規エキソンの同定などを行う. また,新規に得られたアイソフォーム配列に関して,すでに申請者がデータを持っているショートリード型シーケンサーにより得られた発現データをマッピングすることで,アイソフォームごとの発現量を定量的に計測する.この方法により参照ゲノム配列の精度に依存しない(バイアスのない)種間比較が可能になる.
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Research Products
(16 results)
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[Journal Article] Digital gene atlas of neonate common marmoset brain2018
Author(s)
Shimogori T, Abe A, Go Y, Hashikawa T, Kishi N, Kikuchi SS, Kita Y, Niimi K, Nishibe H, Okuno M, Saga K, Sakurai M, Sato M, Serizawa T, Suzuki S, Takahashi E, Tanaka M, Tatsumoto S, Toki M, U M, Wang Y, Windak KJ, Yamagishi H, Yamashita K, Yoda T, Yoshida AC, Yoshida C, Yoshimoto T, Okano H.
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Journal Title
Neuroscience Research
Volume: 128
Pages: 1~13
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Evolution of the sperm methylome of primates is associated with retrotransposon insertions and genome instability2017
Author(s)
Fukuda K, Inoguchi Y, Ichiyanagi K, Ichiyanagi T, Go Y, Nagano M, Yanagawa Y, Takaesu N, Ohkawa Y, Imai H, Sasaki H.
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Journal Title
Human Molecular Genetics
Volume: 26
Pages: 3508~3519
DOI
Peer Reviewed
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